「被災パトカー」搬入...警察官の勇気を後世に 富岡・記録施設

 
アーカイブ施設に運び込まれたパトカー

 富岡町は22日、町役場近くに整備を進める「アーカイブ施設(震災記録施設)」に、東日本大震災の津波で殉職した双葉署員2人が乗っていたパトカーを搬入した。施設は来年夏に開館する予定で、パトカーは警察官の勇気と使命感を後世に伝える資料として施設内で展示される。

 震災当時、パトカーに乗っていたのは同署の警視=当時(41)、2階級特進=と、警部補=当時(24)、同=で、住民の避難誘導中に津波に巻き込まれた。

 町は震災の記憶を伝える重要な資料として施設に展示するため、町内の倉庫で防さび処理などを施してきた。22日は文化財保存の専門家らがパトカーの状態を確認した後、フォークリフトを使って展示室に運び込んだ。搬入に立ち会った同署の佐藤剛署長は「津波の爪痕が残る姿に胸が詰まる。命を懸けて最期まで住民の避難誘導に当たった警察官がいたことを忘れないでほしい」と話した。

 アーカイブ施設にはパトカーを含め、震災と原発事故の被害や震災前の暮らしを紹介する資料など約200点が展示される予定。