南相馬のメモリアルパーク、2021年3月完成へ 広場や碑を整備

 

 南相馬市が同市原町区北泉地区に整備を進めるメモリアルパークが、震災10年の節目となる来年3月に完成する見通しとなったことが24日、市への取材で分かった。東日本大震災犠牲者への追悼と震災記憶の伝承に向けて、広場や復興碑、モニュメントが整備される。

 市によると、メモリアルパークが整備されるのは津波で甚大な被害を受けた沿岸部の元住宅地。面積は約1.5ヘクタールで、事業費は約2億1500万円。

 復興碑には震災の犠牲者の名前を刻む。モニュメントには、市が概算したデータをもとに、標高11.1メートルの津波到達地点を表記する。デザインは原町、鹿島、小高のイメージと調和・協調・交流を伝える六面体の形を想定している。

 「人が集まる」「海が見える」の2点を重視して立地場所を選定した。周辺には北泉海浜総合公園があるが、震災の津波でキャンプ場やシャワー施設などほとんどの施設が流された。現在は公園が再整備され、にぎわいが戻りつつある。

 多くの人に足を運んでもらい、震災の悲惨さを知ってもらうため案内看板も設置し、被害状況や当時の写真なども掲示する予定。

 メモリアルパークは2016(平成28)年ごろに整備が始まった。今月完成予定だったが、昨年の東日本台風(台風19号)や新型コロナウイルスの影響で作業が遅れていた。

 市は新型コロナの状況を考慮しつつ、4月以降、オープンセレモニーなども検討している。担当者は「風化防止のためにも、震災復興を考えてもらえる場所にしたい」と語った。