初入試!福島医大・保健科学部「58人合格」 4学科・学校推薦

 
「患者さんの心に寄り添う作業療法士になりたい」と意気込む高木さん

 福島医大は25日、来年4月に開設される保健科学部の初めての入学試験となる学校推薦型入試の合格者58人を発表した。いずれも県内からの合格者で、内訳は理学療法学科16人(倍率1.44倍)、作業療法学科16人(同1.81倍)、診療放射線科学科10人(同2.60倍)、臨床検査学科16人(同2.00倍)だった。「1期生」となる県内の合格者たちは、将来の地域医療を支える思いを口々に語った。

 学校推薦型入試は県内の高校の生徒と県内の高校を3月に卒業した人が対象。募集人員は学校推薦型入試と一般入試合わせて計145人で、一般入試の出願期間は来年1月25日~2月5日、試験は同25、26の両日に行われる。保健科学部は震災や原発事故後の環境の変化によって県民の健康が悪化するケースが生じたことや、医療技術者の人材不足を背景に設置されることになった。

  高木さん、患者の心に寄り添う

 作業療法学科に合格した磐城桜が丘高の高木若葉さん(17)=いわき市=は、「患者さんの心に寄り添える作業療法士を目指したい」と笑顔を輝かせた。

 東日本大震災で、人命救助に当たる医療従事者に憧れを抱いた。その中でも身体機能とともに心のリハビリを行う作業療法士に魅せられ、将来の夢になった。高校ではチアリーディング部に所属。復興イベントや福祉施設への慰問を通して元気と笑顔を届けてきた。「これまでの経験を生かし、患者さんの笑顔を取り戻せる仕事をしたい」

 高荒さん、不安軽減する技師へ

 診療放射線科学科に合格した橘高の高荒愛結(あゆ)さん(18)=福島市=は「患者の不安を少しでも軽減できるような技師になりたい」と話した。

 高校1年の冬、左足を骨折し手術を受けた。「もう歩けないかもしれない」。不安な気持ちに、病院のスタッフたちが寄り添ってくれた。

 昨年は家族が福島医大で放射線治療を受け、「自分も放射線技師として人の命を救いたい」と強く思うようになった。
 「将来は福島医大で働いて、お世話になった人たちに恩返しをしたい」と思い描く。

 氏家さん、災害医療を学びたい

 「臨床検査技師として、安心して暮らせる福島のために貢献していきたい」。臨床検査学科に合格した福島高の氏家茉南(まな)さん(18)=福島市=は語る。

 中学3年の時、原発事故を受けた甲状腺検査を担う臨床検査技師に憧れを抱いた。大学では、被災地に足を運び災害医療について学びたいと考えている。

 高校では野球部のマネジャーとして部員を支えた。父の誠さん(51)は「夢に向かって良いスタートを切った。福島に貢献できる大人になってほしい」とエールを送った。