直売所「いちご家族」オープン!太田さん、脱サラで農家に転身

「イチゴを通じて、みんなが家族のようにつながることができる場所にしたい」。脱サラでイチゴ農家に転身した鏡石町の太田啓詩(けいし)さん(36)は今月から同町境に直売所「いちご家族」をオープンした。
外資系製薬会社の営業として働いていた太田さんは、東日本大震災をきっかけに「古里で何かできないか」と考え、会社に希望を出して2012年1月、福島市に転勤した。南相馬市小高区での避難している家の庭掃除などのボランティア活動を通じて、地元に根差して活動している人と交流し「生まれ育った土地で生きていくことが大切」と感じるようになったという。
果物が好きだったこともあり、鏡石町の名産品だったイチゴの農家になることを決断。18年5月から地元の農家に通い、ノウハウを学んだ。19年3月末に会社を退職。農家で従業員として働き経験を積んだ。今年6月から実家の農地に、約200平方メートルの栽培用大型ハウス7棟を建設した。
「ただ甘いイチゴじゃなく、イチゴ本来の味を引き出したい」と、太田さんは栽培方法にこだわる。季節や時間によってイチゴに必要な条件を整えるため、光、温度、湿度、光合成に必要な二酸化炭素量などを24時間管理している。
「直接イチゴを皆さんに届けたい」という思いから、直売所建設のためクラウドファンディングに挑戦。目標額500万円のところ、支援者約430人から約640万円集まった。来店者が心地よく過ごせるよう、まきストーブを導入し、木材の温かみのあるデザインの直売所を建てた。
11月末から収穫が始まり、今月5日に直売所をオープン。毎日、午前6時30分から収穫、同10時から箱詰め、午後1時~同4時の間に販売する生活が続く。会社員の妻李依さん(38)も休日に太田さんの仕事を支えている。
今シーズンの営業は6月中旬ごろまで。問い合わせは「いちご家族」のオンラインショップ(https://www.ichigo‐kazoku.com/)かメール(keishi.ohta@ichigo‐kazoku.com)へ。
- 牛肉や魚介類「価格」...回復基調 新型コロナ感染拡大影響注視
- JR奥羽線「赤岩駅」3月12日廃止 秘境駅...鉄道ファンに人気
- いわき市「オンライン窓口」車両導入へ 提供可能サービス探る
- 若松・アイクトに「5G」基地局 KDDI、交流棟で利用可能
- 熱中症の危険...「可視化」 ミツフジ、リストバンド型装置開発
- 「芦ノ牧温泉スノーパーク」2年ぶりオープン!雪の遊び場整備
- 「世界中のチョコレート」集合!郡山・うすいに40ブランド出店
- 厳寒の中「アサツキ」収穫 二本松で最盛期、シャキシャキ食感
- 「生ごみ削減」対抗戦!各10世帯成果競う 福島16学習センター
- 「若者再出発」手助け!就職の悩みなど テクノアカデミー会津