農福連携、新聞でエコバッグ 福島・福祉施設「大生信夫の里」

 
エコバッグ作りに取り組む利用者たち

 フルーツトマトを生産する福島市の事業所「大生(たいせい)信夫の里」は、トマトを入れて販売するため新聞紙でエコバッグを作っており、今年7月のレジ袋有料化以降注目度が高まっている。根本光雄理事長(55)は「農福連携の先行事例と言える。工賃アップにつなげていきたい」と意欲を語る。

 生産したトマト入れに

 大生信夫の里は2017(平成29)年に開業。県内でも珍しい栽培技術を導入し、肉厚のフルーツトマトを生産している。新聞紙のエコバッグは、敷地内に設置された直売所で売られるトマトを入れるためのもので、2キロ分のトマトを入れてもびくともしない丈夫なつくりだ。

 大生信夫の里はさまざまな障害がある人を受け入れる福祉施設としての機能を持ち、現在30人を超える利用者が通い、食事をしたりトマト生産の作業を行うほか、バッグの作製も手分けして行う。

 「農福連携」は農業現場の働き手として障害者や高齢者を雇い、被雇用者の生きがいの創出も目指す取り組みだ。「今の利用者でもできる作業はないか」と、職員がインターネットで探した結果、新聞紙エコバッグ作りにたどり着いたという。

 渡辺新聞店が協力無償提供

 新聞紙エコバッグ作りは10工程からなる。新聞紙に折り目を付ける簡単なものから、バッグの底部分を強化するのり付けまで、それぞれ難易度が違う。難易度が違うからこそ、利用者の特性に合わせて取り組むことができる。

 同法人の挑戦に、新聞販売店も協力した。福島市の渡辺新聞店はエコバッグの製作を始めた2年前から新聞の無償提供を行っている。

 同法人が目指すのは工賃の値上げ。根本理事長は「農福連携の先進事例として福島市を引っ張っていきたい。全ての利用者にとって居心地の良い場所でありたい」と思いを語った。