医療機器センターと順大が開発支援体制 安全性や臨床評価一体化

 

 ふくしま医療機器開発支援センター(郡山市)と順天堂大(東京都)は、医療機器の開発で初期に行う生物試験などの安全性評価と、その後の臨床評価とを一体的に支援するシステムを構築した。安全性評価で実績があるセンターと、付属病院の豊富な臨床データを持つ同大の強みを生かし、医療機器メーカーの開発スピードを上げ、センターの利用者増につなげる狙い。

 県が2016(平成28)年11月に開設したセンターには、臓器の大きさや解剖学・血液生化学の特徴などが人に近いとされる豚を使った生物試験など多様な分野の安全性評価を行うことができる設備がそろっている。六つの付属病院を持つ順大は、豊富な臨床データを基に医療機器分野の臨床試験に力を入れている。

 医療機器開発は一般的に、生物試験で安全性が確認された後、臨床評価に移り、その上で国に医療機器としての承認を申請する、という手順を踏んで行われる。順大がセンターを利用したのを機に、生物試験と臨床試験の知見、設備によって円滑な機器開発を後押ししようと、両者は昨年4月に、研究協力に関する協定を結んだ。既に試験を実施しているという。

 センターの運営を巡っては、開所当初の利用が伸び悩んだことから県などが18年3月に経営改善計画を策定し、計画に基づき経営改善を進めている経緯がある。順大には医療機器開発を目指す企業や公的機関から年間150件以上の相談があるなど臨床分野の知名度が高く、順大との連携はセンターの利用者増につながると期待される。

 センターは順大のほか、福島医大をはじめ自治医大や東北大、慶応大、大阪大などとも、手術室などの設備を使った医師の手技トレーニングなどで連携している。今後も全国の大学との連携を進め、センターの認知度を高めていく方針。