「処理水タンク」増設を検討 東京電力、敷地の利用計画策定へ

 

 東京電力の小野明福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者は6日、福島民友新聞社の取材に応じ、福島第1原発で発生する放射性物質トリチウムを含む処理水の保管タンクを巡り、政府の要請があれば増設を検討する考えを示した。廃炉の進展に応じた敷地の利用計画を策定していることを明らかにした上で「タンク増設が必要となれば、利用計画の中で算段を立てるのがわれわれの責任だ」と述べた。

 東電は、すでに確保した計137万トンのタンク容量が2022年夏にも限界になると試算している。放出の準備には2年程度かかり、逆算すれば昨夏ごろが処分方法の決定期限とみられていたが、漁業者を中心に反発が強く、政府はいまだに方針を示していない。東電がタンクの増設を検討することで、政府が方針を決定する時期にも影響を与えそうだ。

 敷地の利用計画は、東電が31年までの廃炉工程を詳細化した廃炉中長期実行プランを基に策定する。20年代半ばの整備を見込む溶融核燃料(デブリ)の保管施設、20年代後半を予定する使用済み核燃料の保管施設などについて時期を精査し、敷地の有効利用につなげる。

 東電はこれまで、これらの施設の建設に敷地が必要だとして、さらなるタンクの増設に慎重な姿勢を示してきた。小野氏は「時間を考慮して計画を立て直している。タンクを含めて敷地をどう活用するか、10年単位の計画の中で考えるべきだと判断した」と語った。