福島県内「成人式」...工夫さまざま感染防止 新成人の門出祝う

 
晴れ着にマスク姿で式に臨む新成人。座席は指定で1席ずつ距離を空ける対応が取られた=相馬市民会館

 県内の多くの自治体が成人式を予定していた10日、式の中止や延期、新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上での実施など、自治体の対応は分かれた。通常通り実施できなかった自治体でもオンライン配信などの代替策が取られたほか、民間施設が記念写真の場を提供するなど、苦境の中で精いっぱい新成人の門出を祝う様子があった。県内の新成人は1万9398人(男性1万155人、女性9243人。昨年12月1日現在の県教委調べ)。

 対策徹底、相馬は通常通り

 予定通りの日程で実施した相馬市。会場の市民会館では、入場時の検温や座席指定、距離の確保、式典時間短縮、男女で出入り口を分けるなどの対策を取って行われた。

 理容師を目指し専門学校に通う男性(20)は中止を覚悟していたというが「みんなと式に臨めて良かった」と笑顔を見せた。出席をあきらめた友人もおり、同窓会も中止になるなど残念な点も多かったが「震災時も多くのことが経験できなかった。それだけに、今日みんなと再会できたことに特別な思いはある」と話した。

 感染不安で出席者減少が危惧されたが、対象356人中246人が出席し、昨年比約1割の減少にとどまった。

 福島、撮影用に「教会」開放

 福島市の結婚式場セント・ヴェルジェ教会は、記念写真の撮影場所として会場を無料で開放した。チャペルなどで振り袖姿の新成人が思い出の写真を撮影した。

 撮影に訪れた大学生の吉成(20)、女性(19)は「いい思い出になった」と声をそろえた。「成人式がなくなりショックだった」という19歳女性。「こういう特別な場所で写真を撮らせてもらえて良かった」と喜んだ。

 感染防止対策として、事前予約制とし、参加者ごと利用時間を区切って混雑しないよう配慮した。持地真己副支配人は「成人式も結婚式と同じ一生に一度の機会なので、何かできないかと考えた。コロナ禍で何ができるか考えてこれからも力になりたい」と話した。

 郡山、ドライブスルー方式

 成人のつどいをオンラインで開催した郡山市。動画配信のほか、ドライブスルーなどを活用した新しい形で、新成人を祝った。

 市は市役所など数カ所で、成人証書と記念品をドライブスルー方式で配布。振り袖をまとった新成人が車の窓越しに成人証書を受け取る姿が見られた。

 式典では、新成人を代表して、いずれも20歳の男性(一橋大2年)と男性(福島医大2年)が成人証書などを受け取った。