南会津病院の医師が新型コロナ感染 職員ら検査、福島県内36人確認

 

 県は23日、県立南会津病院(南会津町)に勤務する40代の男性医師1人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。男性医師はクラスター(感染者集団)化した南会津町の特別養護老人ホーム「田島ホーム」や、同病院に入院する新型コロナ患者の診察を担当していたという。県立病院の医師の感染確認は初めて。

 県によると、男性医師は同ホームの嘱託医として12~14日に入所者を診察したほか、17日を除き同病院や同ホームなどで勤務。23日の出勤時にだるさがあり、院内のPCR検査で陽性となった。県は患者や職員に濃厚接触者はいないとみているが、同日から職員約150人と入院患者約30人のPCR検査を進めている。結果を踏まえ、25日以降の診療体制を判断する方針。

 院内では、「ゾーニング」と呼ばれる区域分けなどの対策が取られていたほか、男性医師も感染防護を適切に行っていたという。県病院局の菅野康範病院経営課長は「県立病院として取れる対応をしてきたと思っている。改めて確認して対策に弱いところがあればしっかり対応したい」とした。

 同ホームを巡っては、16日に初めて陽性者が確認され、その後、クラスターに認定された。同町では、聖光デイサービスセンターでもクラスターが発生している。南会津病院は、南会津郡唯一の病院で県によると常勤医は8人。

 県内の病床使用率55%

 県はこのほか、県内で新たに36人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。22日に陽性が判明した。二つのクラスター(感染者集団)で規模が拡大し、田島ホームは職員1人と利用者7人が増え計20人、聖光デイサービスセンターは利用者1人が増え計23人になった。23日に感染が分かった南会津病院の男性医師を含め、県内の感染確認は計1585人。

 22日現在の重症者は過去最多の12人。県は、高齢者や基礎疾患を持つ人が多いとして、県民に対し不要不急の外出自粛の徹底を呼び掛けた。

 22日判明分の市町村別の内訳は、いわき市12人、南会津町8人、福島市4人、須賀川市、南相馬市各3人、郡山市、伊達市各2人、会津若松市、下郷町各1人。感染経路不明は11人。福島市に住む20代の大学職員女性は、福島医大が22日に感染を公表した職員。

 県は22日までに、23人が退院し、12人が宿泊療養施設を退所したと発表した。入院者(予定含む)は260人で、病床使用率は55.4%と「ステージ4」(爆発的な感染拡大)の指標の50%を超えている。35人が宿泊療養中。