「命を守る手段を持って」 いわき、震災で娘亡くした経験語る

 
姫花さんや震災への思いを語る鈴木さん

 東日本大震災の津波で娘の姫花(ひめか)さん=当時(10)=を亡くしたいわき市の鈴木貴さん(44)は23日、同市薄磯のいわき震災伝承みらい館で講話し、災害に備える大切さを伝えた。

 鈴木さんは、姫花さんら家族を助けようと車で海岸近くにあった実家に駆け付けたが、間に合わなかった経験を明かし、「知識をつけて災害時に身を守る手段を持ってほしい。正しい知識を学べたら、大切な人の命も助けられるかもしれない」と語った。鈴木さんは、デザイナーになる夢を持っていた姫花さんの遺志を継ぎ、生前描いた塩屋埼灯台の絵をハンカチにして販売している。震災の記憶を風化させたくないとの思いからだ。

 売上金については復興や災害遺児のために活用してもらおうと、市に寄付している。販売枚数は1万枚を超えたという。鈴木さんは「震災から年月がたち、販売枚数は減っていくが、復興して日常生活を取り戻せた証しだと思う。ハンカチを手にしたいという人がいる限り売り続けたい」と思いを語った。

 3月21日まで企画展

 いわき震災伝承みらい館は23日から、いわき市薄磯の同館で東日本大震災の津波で犠牲になった姫花さんについての企画展「姫花ちゃんのハンカチ」を開いている。3月21日まで。会場には塩屋埼灯台の絵画のレプリカや関連資料が並んでいる。

 時間は午前9時~午後5時。月曜日は休館。入館無料。問い合わせは同館(電話0246・38・4894)へ。