航空分野で福島の未来に寄与 室屋義秀さん、地元への貢献誓う

 
震災10年を迎える本県への思いなどを語った室屋さん(撮影2020年6月)

 小型プロペラ機の国際大会「レッドブル・エアレース」で活躍し、震災後に福島の正確な情報発信に努めてきた福島市在住のエアレースパイロット室屋義秀さん(47)は福島民友新聞社の取材に対し、震災丸10年の節目を期に「得意とする航空分野で福島の未来に寄与していく」と地元福島への貢献を誓った。

 ふくしまスカイパーク(福島市)を拠点に活動。2009(平成21)年にエアレースに参戦し、17年にアジア人初の年間総合優勝を成し遂げた。

◆エアレース「再開へ参戦準備」

 エアレースは19年で終了し再開のめどは立っていない。それでも「再開に向けて参戦準備を進めている」と余念はなく、目標とする「操縦技術世界一」を原動力にしている。

 コロナ禍に沈む昨年、大空を見上げて気分をリフレッシュしてほしいと、市街地の上空に大きな「笑顔マーク」を描くフライトを県内外で行った。反響は大きく「大空と地上で笑顔の交換ができ、『笑顔の輪』が広がって幸せな気持ちになった」と振り返り「今後も笑顔を届けるためエリアを広げる」とした。

 人材育成も進めている。室屋さんが代表の航空マーケティング会社「パスファインダー」と県が連携し、県立テクノアカデミー生徒と機体の部品開発に取り組んでいる。現在、生徒が3月の卒業製作・研究発表会に向けて最終調整している。「今年も第2弾として新プロジェクトを行うことができれば」と意欲を語る。

 「ユースパイロットプログラム」では、高校生3人が国家資格の「自家用操縦士免許(滑空機・動力)」取得を目指す。訓練は順調で、昨年12月には1人で飛行する「ファーストソロフライト」を成功させ、8月の国家試験受験に臨む予定。「優秀な人材として活躍し、今後の航空振興につながれば」と意義を語った。

 今年の目標について「未来創造活動を継続していきたい」とし「準備している新たなプロジェクトもある。発表できるようになったらお知らせしますよ」と語った。本県の復興について「新たな産業創出で、子どもたちが未来の福島に希望を持てる環境をつくることが重要だ」と提言した。