イトハコベなど「絶滅」4種増 ふくしまレッドリスト・改定案
県は28日、県内に生息する野生生物のうち、絶滅の恐れがある種をまとめた「ふくしまレッドリスト」の改定案を公表した。「絶滅」は4種増の28種、近い将来に絶滅する可能性が高い「絶滅危惧」は1、2類を合わせて22種増の669種とした。
対象は改定前から23種増の1389種。新たに絶滅とされたのは、維管束植物の「イトハコベ」、昆虫類の「ヒョウモンモドキ」「コヒョウモンモドキ」「ヒョウモンチョウ本州中部亜種」、鳥類の「オオヨシゴイ」の5種。
昨年度のリストで絶滅とした維管束植物の「トチカガミ」は下郷町の池で生育を確認、最も絶滅の危険度が高い「絶滅危惧IA類」に区分が変更されたため、全体では4種増となった。また、新たに「淡水性二枚貝」のリストが追加された。
絶滅のうちイトハコベはこれまで本県で報告がなく、リストに掲載されていなかった。1907(明治40)年に西白河郡で採取された標本が東京都立大で見つかり、それ以降生育が確認されていないため追加された。
昆虫類の「ギンボシヒョウモン」や鳥類の「オオジシギ」、淡水魚の「カジカ大卵型」など11種類で絶滅危険度が増したと判断した。
ふくしまレッドリストは、県内の希少な野生生物の実態把握や保護対策の推進に向け、2001年に策定された。法的拘束力はないが、国や県、民間企業などの開発行為に対し、自然環境への配慮を求める根拠の一つとなっている。改定は17年度から4年連続。
3月下旬に正式改定
県は3月1日まで県民から野生生物の目撃、採取情報などを募って改定案に反映し、自然環境保全審議会の答申を経て3月下旬にも正式に改定する。
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