新型コロナ防御、保健所機能を最大限に 郡山、最前線の現場取材

 
クラスター発生が確認された翌朝、対策本部に集まった塚原所長(右)ら保健所幹部ら=今月14日、郡山市保健所

 郡山市で今月、新型コロナウイルスへの感染が確認された人は累計で300人を超えた。最前線で感染の拡大防止に取り組む市保健所の現場を取材した。

 「濃厚接触者の検査はどのぐらい進んでいるか」「家族に小、中学生はいるか。いるならば、教育委員会に報告は済んでいるか」―。

 高校生らのクラスター(感染者集団)が13日に市内で確認され、翌日の14日午前8時30分。塚原太郎所長ら職員は、市保健所4階の特別対策室で情報収集に集まっていた。 

 収集した「感染者情報」「濃厚接触者の検査状況・健康状態」などはホワイトボードに書き込まれ、共有されている。対策室は、保健師9人が感染者の入院調整や濃厚接触者の調査に当たる感染症防御の要だ。
 
 市内の感染状況は予断を許さない状況だ。市内の病床には市外からも患者を受け入れており、「一時より病床に余裕はできているが、高止まりの状況だ」。塚原所長は説明する。

 市内では昨秋、繁華街を中心に感染が拡大、多くの感染者が確認された。市保健所はその時に得た知見を現在の対策に生かしている。

 その一つが外部委託。限られた保健所機能を最大限に生かすためだ。保健師が濃厚接触者に行う健康観察を分担。市立学校などに通う子どもが濃厚接触者となった場合、市教委が行っている。

◆PCR検査、市内医療機関100カ所協力

 また濃厚接触者らに求めるPCR検査は、市内の医療機関が協力。市内約100カ所の病院や診療所が入院前や、症状のある人へのPCR検査を実施している。

 市保健所では、濃厚接触者ではなくとも感染者に接触した可能性がある人に対し、検査を要請している。特に感染拡大リスクの高い集団に属する人が感染した場合は集団検査が必要で、保健所が優先して検査している。これが可能となるのも、検査に協力する医療機関数が多いためという。

 市保健所を中心とした新型コロナとの闘いは重要性を増している。ただ、感染拡大を最小限に食い止めるためには、市民の協力が最も重要だ。

◆「ワクチンで局面は変わる」

 塚原所長は「感染が爆発的に増えないのは市民が我慢して生活している結果。ワクチンを打てば局面は必ず変わり、生活の自由度も上がる。それまで、もう少し我慢を続けてほしい」と訴えた。