今年のバレンタイン商戦「チョコっと」違う 既製品や自分のご褒美

 
さまざまなチョコレートが並ぶイオン福島店のバレンタイン商品の売り場。コロナ禍でバレンタイン商戦にも変化が出ている

 間もなく2月14日のバレンタインデー。洋菓子店や小売店にとって大事な商機となるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り場に変化が表れている。外出自粛でネット注文が増えたり、巣ごもり需要や感染対策で売れ行きが変わった。コロナ禍のバレンタイン商戦を探った。

 「バレンタイン特集」として、29日から県内各地の洋菓子店の商品の販売を始めた福島市の県観光物産館。家族や1人で食べ切れる量で、見栄えのする焼き菓子やケーキが売れ筋だ。桜田武館長は「巣ごもり需要が高まり、贈答用よりも、自分や家族の"ご褒美"として買うお客さんが多い」とみる。

 イオン福島店(福島市)は今月から特設コーナーを設け、売り上げは好調だ。幅広い品ぞろえだが、有名ブランド菓子の購入が目立つ。担当者は「中合福島店を利用していた方が(中合の)閉店を機に来店している」とみる。一方、手作り菓子の材料などは例年に比べて売れないといい、「感染リスクを考え、手作りではなく既製品を渡した方が安心と考えているのではないか」と分析する。

 県内各地や東北を中心に店舗を展開する洋菓子店レパコは例年この時期、幅広い年齢層の来店客でにぎわうが、今年はコロナ禍のためオンライン注文が増えている。同店は今後もオンライン注文が増えると予想し、日持ちする商品を扱う考えで担当者は「一人でも多くのお客さまに手に取ってほしい」と話す。

 個店も知恵を絞る。「コロナ禍で先は見えないが頑張るしかない」。昨年10月に福島市笹谷にオープンした洋菓子店「Piggy」(ピギー)の店長味戸清晃さん(37)。市内の結婚式場でパティシエを14年務め、念願の独立を果たした。コロナ禍のオープンとなったが、売れ行きは好調でクリスマスには目標の数のケーキを売り上げた。だが、年が明け首都圏などで緊急事態宣言が出て以降は客足が減り、焦燥感を覚える日々が続く。

 それでも県観光物産館で販売する商品の売り上げは伸び、知名度の広がりは感じている。29日からはバレンタインデーに合わせた新作ケーキを売り出した。今後はオンライン販売も始める考えで、味戸さんは「新規客を獲得するためさまざまな販売方法を模索する」と話す。