福島海上保安部、不明者の手掛かり「潜水捜索」 南相馬萱浜沖

 

 東日本大震災から10年の節目を前に福島海上保安部は31日、南相馬市原町区萱浜の沖合で海中の潜水捜索を行い、行方不明者の手掛かりを捜した。

 宮城海上保安部の巡視船「くりこま」の協力を得て実施。献花、黙とうを行った後、岸から約500メートルの海域に潜水士が潜り、水深約10メートルの海底などで遺留品などを捜した。視界不良のため手掛かりなどは見つからなかった。

 門馬和夫市長をはじめ、地元住民が捜索を見守った。震災後、父親が行方不明になっているという会社員の男性(36)は「捜索が実施されるときは毎回来ている。いつか父親の手掛かりになるものが見つかれば」と祈った。

 久木正則福島海上保安部長は「震災からまもなく10年。ご家族の気持ちに寄り添い、今後も全力で捜したい」と話した。市によると、津波による同市の犠牲者は636人で、今も87人の行方が分かっていない。