留学生、妹とやっと連絡 スー・チー氏拘束、福島県内にも驚き

 
泉崎村の農場を視察するスー・チー氏(右手前)=2018年10月

 ミャンマーでクーデターが起きたことが明らかになった1日、県内在住のミャンマー人は母国の家族らの安否を気遣った。国家顧問兼外相のアウン・サン・スー・チー氏が拘束されたことを受け、県内でゆかりのある自治体の関係者にも衝撃が広がった。

 「情報が入らないので心配。連絡もいつ取れるか分からない」。東日本国際大に通うミャンマー出身のケッ・ヌウェ・スーさん(29)=経済経営学部4年=は不安を口にした。

 フェイスブックのニュース配信を見て事態を把握したというスーさん。ミャンマー最大の都市ヤンゴンにいる妹(20)と連絡を取ろうと何度か試みたが、電話もインターネットも遮断されつながらなかったという。

 午後2時30分ごろ、ようやく連絡がつき、通信網が遮断され、銀行の現金自動預払機(ATM)が使えないなど現地の様子が分かった。スーさんは「国内が混乱しているのは聞いていたが、まさかスー・チーさんが拘束されるとは思わなかった」と驚いた様子だった。東日大にはミャンマー出身の留学生が15人おり、同大は現地の情勢を注視する。

 熊田さん、無事に解放祈る

 スー・チー氏は2018(平成30)年秋、日本・メコン地域諸国首脳会議に参加するため来日した際、自国の農村発展につなげようと泉崎村の畑や直売所を視察した。当時、施設を説明するなどした社会福祉法人「こころん」理事の熊田芳江さん(69)は「優しく、りんとした姿が印象的だった」と振り返り、「本当に心配。無事に解放されてほしい」と祈った。

 県、情報収集急ぐ

 県によると、ミャンマーには「ヤンゴン県人会」があり、県人会の情報では現地の県民に被害は今のところないという。県は引き続き県人会などを通じて情報収集に当たる。

 出入国在留管理庁の統計によると、昨年6月末時点で本県に住むミャンマー人は359人。