自動運転技術やEV活用、新公共交通実証実験 3市町と8社協定

 
実証実験で使う電気自動車。左が巡回シャトル、右がEVタクシー

 浪江、双葉、南相馬の3市町と日産自動車などは8日から、浪江町で電気自動車(EV)や自動運転技術を活用した新公共交通サービスの実証実験を始める。最新技術の活用で住民の高齢化が進む被災地の交通課題解決を図り、成果を基に過疎地などで活用可能な新公共交通の確立を目指す。

 震災、原発事故の影響で、浪江町など相双地方は住民の高齢化が進み、「移動の足」の確保が課題となっている。「なみえスマートモビリティーチャレンジ」と名付けた実証実験では、道の駅なみえを拠点とし、町役場やJR浪江駅など町中心部の主要地点をつなぐ巡回シャトルを運行するほか、中心部と郊外の自宅などをEVタクシーで結び、利用状況などを調べる。イオン浪江店の商品を宅配したり、道の駅に運ぶ貨客混載サービスも展開し、物資の効率的な輸送法も検証する。

 巡回シャトルは各停留所のタッチパネル、EVタクシーはスマートフォンを使って目的地を設定。15日からは巡回シャトルに自動運転車両も導入し、町中心部を巡回させる。事前登録した住民ら約50人が参加する。

 2日は、実証実験などに参加する3市町と日産自動車など民間企業8社が、新公共交通サービスの構築などによる持続可能なまちづくりについての連携協定を締結。オンラインで行われた締結式では、吉田数博浪江町長が「高齢者ら交通弱者の足の確保に期待している。新しいまちづくりを通して若者が浪江に興味を持つきっかけとなってほしい」と話した。日産自動車の内田誠社長は「日本の地方都市は人口減に伴う交通の問題が深刻。浜通りを先進的モデル地域にするため、住民と一緒に取り組みたい」と述べ、実証実験を踏まえ、サービスを拡大していく考えを示した。

協定参加企業次の通り。

日産自動車、フォーアールエナジー、福島日産自動車、日産プリンス福島販売、イオン東北、日本郵便東北支社、長大、ゼンリン