迫る賞味期限、土産品「値引き」 若松・幸泉、SNSに窮状訴え

 
大量に積み上げられたお菓子などの在庫に囲まれ、作業する古川部長(左)=会津若松市・会津幸泉小法師

 新型コロナウイルスの感染拡大で観光客が激減し、厳しい状況が続く県内の観光地。県内有数の観光地である会津若松市の土産物店では、お菓子など賞味期限付きの商品が大量の在庫となり、行き場を失っている。市内の店舗などに商品を卸す業者の一部には、値引き販売する動きも出てきた。

 「助けてください」―。お土産用のお菓子などを土産店に卸す会津若松市の「幸泉」はツイッターやホームページにメッセージを投稿し、商品購入を呼び掛ける状況となっている。

 観光客数を押し上げてきた政府の観光支援事業「Go To トラベル」の停止が続き、売り上げの回復も見通せない。そこで、同社は在庫となった賞味期限付きの土産物を大幅に値引きして販売に乗り出した。

 「賞味期限が過ぎれば、捨てるしかない。少しでも無駄にしたくない。食品ロスをなくすためにも、何とか早く売り切りたい」。同社の直営店「会津幸泉小法師」の営業部長古川英司さん(65)はこう話す。

 賞味期限が近づいた総額5000円以上の商品をセットにして、3000円で店頭やインターネットで売り出している。窮状を訴えるツイッターなどでの呼び掛け効果もあり、既に約400セットを売り上げたという。

 ホテルや土産物店など約200店舗に土産物を卸している同社。冬はスキー客などで土産物の販売が好調な時期だが、今季はホテルなどからの注文の取り消しや返品が相次いだ。商品の仕入れを例年の6割程度に抑えていたが、それでも大量の在庫が出たという。

 「今回の販売形態が軌道に乗れば、取引業者を助けるために、在庫となっている商品を持ち込んでもらい、販売していければ」。古川さんは製造業者と連携した販売も視野に入れており、広がりに期待を寄せている。