本の旅へ「Go To読書」 書店員発案、全国各地舞台の小説紹介

 
「GoTo読書」コーナーを設置し「本を読むきっかけになってほしい」と願う深谷さん=未来屋書店白河西郷店

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、県民へ不要不急の外出自粛が呼び掛けられる中、自宅で一人で楽しめる読書への関心が高まっている。そんな中、西郷村や郡山市などに店舗がある未来屋書店(千葉県)は、全国各地を舞台にした小説で「旅」を楽しんでもらう企画「GoTo読書」を展開。コロナ禍を逆手に取った取り組みが注目を集めている。

 西郷村の未来屋書店白河西郷店。店舗の一角に、各都道府県別に分けられた小説が並ぶコーナーが設けられ、青いチラシに書かれた「GoTo読書」の文字がひときわ目を引く。「47都道府県の本を読んで旅行気分を味わってほしい」。店長の深谷久美子さん(41)は企画の意図を説明する。

 企画は昨年12月下旬に始まった。きっかけは、同社の石巻店のツイッター担当者のつぶやき。「なかなか旅行ができないこの時代だからこそ、各都道府県を舞台とした作品を集めて展開します...!」。募集から1週間でエントリーは100件を超え、"いいね"も1800件以上寄せられるなど大きな反響があった。

 現在は未来屋書店の全国127店舗に加え、他社の書店や図書館にまで企画が広がる。本県でエントリーされているのは、古内一絵さんの「フラダン」など4冊。紹介されている小説は、各都道府県で計約370タイトルに上る。

 好調な企画とともに、コロナ禍の「巣ごもり需要」も実感しているという深谷さん。漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の効果もあり白河西郷店の書籍の売り上げは好調だといい、ほかにもクロスワードや大人の塗り絵など「おうち時間」を楽しめる書籍が売り上げを伸ばしているという。

 「『GoTo読書』が本を読むきっかけになれば」。深谷さんは、コロナ禍の一層の読書需要の高まりに期待する。

 「GoTo読書」でエントリーされた本県関連の小説

 再雇用されたら一カ月で地獄へ堕とされました 愛川晶

 ムーンナイト・ダイバー 天童荒太

 キアロスクーロ 織江耕太郎

 フラダン 古内一絵