今度は「渋沢栄一」がくる!大河ドラマ 福島県内は歓迎ムード

 
「渋沢栄一のドラマなどが南湖神社を知るきっかけになれば」と期待する中目宮司

 「麒麟(きりん)」の次は渋沢栄一―。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が最終回を迎え、14日からは明治期の実業家渋沢栄一が主人公の「青天を衝(つ)け」の放送が始まる。南湖神社(白河市)など県内ゆかりの地では関連イベントが企画されるなど、早くも歓迎ムードが漂っている。

 「神社を知るきっかけになってほしい」。建設の際に栄一が資金集めに尽力したことで知られる南湖神社の宮司中目公英さん(60)は、大河の放送に期待を込める。

 渋沢栄一記念財団(東京都)のホームページによると、江戸時代に幕政改革を主導した白河藩主で、神社に祭られている松平定信を栄一が敬慕していたことが建設に関わったきっかけ。定信の「寛政の改革」を源流に生まれた「江戸七分積金」が資金源となり、栄一が手掛けた養育院やガス事業など東京整備につながったことが、深く尊敬するようになった理由だという。

 大河ドラマを機に魅力を発信しようと、市は南湖公園魅力発信事業実行委員会を立ち上げるなど力を入れる。放送開始日の14日、実行委は同市の白河文化交流館コミネスで、栄一と定信の関係などを解説する講演会を開く予定だ。

 新年度は、ウオーキングイベントや、灯籠を使ったライトアップイベントなども検討されていて、南湖公園の飲食店では、栄一にちなんだメニューを開発する予定。栄一の出生地、埼玉県深谷市との交流も深めていく考え。

 白河市観光課係長の緑川直樹さん(46)は「渋沢翁と白河のつながりを知る機会になるよう、市としても盛り上げていきたい」と力を込める。

 栄一らの尽力で1922(大正11)年に完成した南湖神社は、来年が鎮座100周年の節目の年。周辺には栄一の写真が入ったのぼり旗が設置されるなど、ムードが高まる。中目さんは「南湖公園のカフェを楽しみつつ、歴史にも興味を持ってもらえれば」と来訪を呼び掛ける。

 常磐興産の母体設立

 県内でほかに栄一とゆかりが深いのは、スパリゾートハワイアンズ(いわき市)を運営する常磐興産。栄一は同社の母体の「磐城炭礦」を設立、会長を務めた。また、郡山市と新潟県を結ぶ鉄道(現JR磐越西線)の開通にも携わり、運行する「岩越鉄道」に出資するとともに、創業から取締役として経営に関与した。

 会津若松市歴史資料センター「まなべこ」は、21日に栄一に関する歴史講座を開くが、既に定員に達してキャンセル待ちになるほどの人気だという。担当者は「大河放送に向け関心が高まっているのでは」と話す。