「接種体制」福島県内手探り 6市検討中、新型コロナワクチン

 

 新型コロナウイルスワクチンを巡り、県内13市では、体育館などを会場にした集団接種と、各医療機関などでの個別接種を想定する自治体で判断が分かれている。国などが手続きの流れなどの明確なモデルを示していないことも背景にあり、各自治体の担当者は手探りの中、会場や医師の確保など必要な対応を急ぐ。

 集団と個別を組み合わせて接種を行う方針の郡山市。「集団は短時間で多くの接種が可能。個別はかかりつけの医療機関で接種できるため、市民にとっては安心感がある」。担当者はそれぞれの利点を強調する。

 想定する課題は、個別接種に協力してもらう医療機関の確保。市は、高齢者のインフルエンザワクチン接種を行う市内の医療機関180カ所に、医師会を通じて協力を求める方針だ。

 県内では郡山市のほか、福島、会津若松、いわき、伊達の4市が集団と個別を組み合わせた接種を10日時点で想定。医師や看護師の確保を課題とみる担当者が多く、会津若松市の担当者は「個人個人の健康状態を把握しているかかりつけ医での接種が望ましいが、通常の診察に接種が重なれば負担は大きい」と指摘する。

 相馬市は、ワクチン接種後の経過観察場所で接種者が密集する可能性があることなどを踏まえ、一般の診療所での個別接種は困難と判断、集団接種のみの対応とする方針だ。ただ、希望する量が届くかなど手続きに不透明な部分が多く、担当者は「国が決めてくれないと実際の準備が進められない」と注文する。

 喜多方市は、市内20カ所程度の医療機関で個別接種を行うことが目標。市によると、設備やスタッフの確保などの面で、集団接種は難しいと判断したという。

 接種方法を検討中の各市も、地元医師会などとの調整を急ぐ。南相馬市は高齢者を集団接種とする方針で、そのほかの市民については検討中。供給されるワクチンの種類によって状況が変わるため、柔軟に対応する予定だという。

 須賀川市は近隣の鏡石、天栄両町村と連携して接種を行う方針。担当者は「それぞれの自治体で医師数などは違い、マンパワーが不足した場合、どうフォローするかも課題だ。円滑に対応できるよう国が明確に情報を発信してほしい」と求める。