ドラマ「その女、ジルバ」プロデューサー・雫石瑞穂さんに聞く

 
しずくいし・みずほ 郡山市出身。安積高、明大法学部卒。2013年に制作会社「テレパック」(東京)入社。2年目でディレクターとして関わったドラマ「すもうねこ」が第31回ATP賞(主催・全日本テレビ番組製作社連盟)新人賞を獲得、ドラマを中心に活躍する。

 フジテレビ系(FTV)で放送中のオトナの土ドラ「その女、ジルバ」(毎週土曜午後11時40分)が人気だ。主演の池脇千鶴さん演じる主人公・笛吹(うすい)新(あらた)は会津出身の設定で、劇中には本県ゆかりの品々が登場する。13日の第6話から物語が後半に入るのを前に、番組プロデューサーの一人で郡山市出身の雫石瑞穂さん(29)に番組の様子や本県への思いなどを聞いた。

 自分次第、日常変わる 心躍る県民ネタちりばめ

 ―番組の反響は。
 「コロナ禍の土曜の夜に癒やしを与えられていると感じています。年齢を重ねても挑戦できることを、ドラマに登場する女性の生きざまや魅力を通して伝えたい。視点を変えれば違う景色が見え、自分次第で日常は変わることも届けたいですね」

 ―劇中の福島弁は。
 「主人公の弟の妻役として出演する会津出身の女優小暮智美さんが方言指導に当たっています。弟役の金井浩人さんは役作りで福島に何度も足を運んでいます。今後、主人公の家族が登場しますが、空気感がとても和やかですてきなんです」

 ―劇中の福島ネタが評判。
 「地元の友人からも赤べこや銘菓の反響がありました。原作でも福島県民だから気付くネタがちりばめられています。ドラマも福島愛を感じられる遊び心を出し、福島を発信していきたいです」

 ―今後の展開は。
 「ブラジル移民や戦後の話が深まり、バーの歴史や登場人物の過去が一つの線としてつながっていく。主人公が人生を考えていくのもポイントですね。恋の話もありますので、楽しんでいただければ」

 ―高校時代にNHK杯全国高校放送コンテストで準優勝し、大学時代もサークルでドラマ制作に没頭した。
 「テレビ局勤務だった母の影響やテレビっ子だったことから映像制作者を志しました。俳優さんのお芝居を目の前で見た感動は忘れられません。ドラマの反響もやりがいを感じる瞬間ですね。制作現場の生きた空気を感じるのが好きです」

 ―間もなく東日本大震災から丸10年を迎える。
 「震災時は大学生でした。東京で古里を心配し、もどかしい思いでした。ドラマでも主人公が『自分ができたのは募金とささやかなボランティア』と言ってるんですが、私もそうです。福島はまだ課題は多いですが、ドラマを通して明るい気持ちになってほしいですね。福島出身者として福島のファンを増やしたいです」

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 その女、ジルバ 会津若松市出身の漫画家有間しのぶさんの同名コミックが原作。仕事も恋愛もうまくいかない40歳の笛吹新が、ホステスの平均年齢70歳以上というバーで、最年少ホステス「アララ」として働き始め、人生を大きく変えていく物語。ドラマは3月13日までの全10話。