負傷者83人、1400棟被害 福島県沖地震、土砂崩れや断水発生

 
大規模な土砂崩れが起きたエビスサーキット=14日午後2時40分、二本松市

 本県沖を震源とし最大震度6強を観測した13日深夜の地震で、県内の負傷者は重傷4人を含む計83人に上った。15日午後3時現在の県のまとめで、重傷は福島市2人、郡山市と桑折町各1人。本県で震度6強が観測されたのは2011(平成23)年の東日本大震災以来10年ぶり。浜通り、中通りを中心に大きな被害をもたらした。

 県内で少なくとも住宅1410棟が一部損壊し、新地町の被害は1300棟に上るという。全壊、半壊なども含めて調査中で、被害は今後、さらに拡大するとみられる。公共施設をはじめとする施設100棟でも被害があった。エビスサーキット(二本松市)では大規模な土砂崩れが発生した。

 15市町村では断水が発生し、新地町、天栄村について県は14日、給水のため自衛隊に災害派遣を要請した。天栄を含む13市町村は既に復旧したものの、新地町の約630戸で断水が続き、相馬市では約3200戸で飲用制限が行われている。延べ6万8337戸で発生した停電は14日午前9時までに全て復旧したが、15日の風雨により再び停電が発生した地域があった。

 地震を受けて県と36市町村は災害対策本部を設置。最大64カ所の避難所が開設され、45世帯203人が避難した。15日午後3時現在、9市町村に38カ所の避難所が設置されており、6市町の22世帯48人が避難しているという。

 常磐道は、相馬―新地インターチェンジ間で斜面が崩壊、上下線で通行止めが続いている。東日本高速道路(ネクスコ東日本)は15日、崩落に巻き込まれた車両はなかったとし、赤羽一嘉国土交通相は今週半ばまでの一般開放を目指すとした。県内のほかの高速道は一時通行止めとなったが、全て解除された。

 県教委や県によると、安全確認などのため県内の小中学、高校、特別支援学校計55校が15日、臨時休校した。また2校が15日の登校時間を繰り下げ、12校が下校時間を繰り上げた。

 気象庁によると、地震は13日午後11時7分ごろに発生、相馬市、国見町、新地町で震度6強を観測した。震源の深さは約55キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7.3と推定され、北海道から中国地方で揺れを観測した。その後も震度4や震度3などの地震が続いた。

 東京電力によると、福島第1、第2原発で新たな異常は確認されていない。