高齢者宅で家具片付け ボランティア始動、福島県内の一部自治体

 
地震の被害を受けた高齢者方で片付けをするボランティア=16日午後、郡山市

 福島県内の一部自治体でボランティアの受け付けが始まった。地震で散乱した家具など、高齢者方では収拾のつかない状態に、支援の手が差し伸べられている。

 郡山市菜根の共同住宅。ここで1人暮らしをする女性(88)方に市内からボランティア男性3人が訪れた。

 「女性一人では片付けるのは大変だと思う。自分ができる範囲のことで役に立てれば」。参加した男性(51)はそう話し、横倒しになったたんすや棚、床に散乱した衣類や食料品、書類などの小物などを一つ一つ片付けた。足の踏み場もない状態を目の当たりにして、どこから手をつければよいのか分からずに「疲れて泣きたくなった」という女性。「一人では重い物も動かせない。来てくれて本当にありがたい」とボランティアに感謝した。

 ◆図書館で高校生恩返し

 矢吹町の複合施設「KOKOTTO(ここっと)」内にある矢吹町図書館。昨年10月に開館したばかりだが、収蔵されている本のほとんどが床に崩れ落ちた。高校の自由登校の期間を利用して同町に住む高校生6人が本の片付けボランティアに参加した。

 矢吹町社会福祉協議会に勤める父の勧めでボランティアに参加した尚志高3年の生徒(18)は「自分にも手伝えることがあるなら手伝いたい」と中学の友人に声を掛けた。生徒からの連絡で同館に駆け付けた光南高3年の生徒(18)は「本をそろえることしかできないが、力になりたい」と黙々と本を整理した。

 一緒に参加した日大東北高3年の生徒(18)は、勉強をするために図書館をよく利用していたという。春から進学のため矢吹を離れるという生徒は「最後にボランティアで恩返ししたい」と語った。

 同図書館の菊池秀子館長は「誰かを助けたいという高校生の気持ちがありがたい」と感謝し「皆さんの力を借りて早く元通りにしたい」と願った。

 ◆募集対象は地元

 県によると、16日午後2時現在、県内では福島市、郡山市、須賀川市、矢吹町で災害ボランティアの募集を行っている。いずれも地元の社会福祉協議会が窓口で、新型コロナウイルス対策などのため、各自治体内の在住者(福島市は勤務者も含む)を募集対象としている。