「家屋修理」業者は人手不足、県外応援頼めず 地震の復旧本格化

 
地震によって多くの住宅被害が出た県内。屋根瓦など、被災者は「修理待ち」を強いられている

 本県沖を震源とし最大震度6強を観測した地震で被災した家屋などの復旧が県内で本格化している。一方、被災した住宅などが多い地域では修理業者などの手が回らず、「修理待ち」を強いられる被災者も多い。業者側も新型コロナウイルスの感染拡大で応援依頼が難しく、復旧の妨げにもなっている。

 「修理には来てもらえるようだが、いつになるのか分からない」。桑折町の野村千恵子さん(66)は先を見通せない不安を抱える。

 野村さん宅は、震度6弱を観測した地震で1階の屋根瓦が数多く崩れた。雨漏りなどを防ぐため、一度は業者に依頼してブルーシートを掛けたが、15日の強風では一部がめくれ上がる被害に遭った。再度依頼して直してもらったものの、悪天候で被害が拡大しないかと心配は募る。野村さんは「屋根が直ると片付けも進む。早く修理してもらえると、大変助かる」と話した。

 しかし、多くの依頼が舞い込む修理業者側も手いっぱいだ。同町の山田赤瓦工場は、地震の発生前に依頼を受けた仕事も抱えており、なかなか修理にまで手が回らないという。現在、ブルーシートの設置や崩れた瓦の回収を行っており、本格的な修理着手にはしばらくかかるとみている。社長の山田潤仁(じゅんに)さん(46)は「作業が多く人手も足りないため大変だが、早く修理に取り組めるようにしたい」と話した。

 震度6強の揺れを観測した相馬市。同市のニイツマ住建には、割れたガラスや破損したサッシの修繕依頼が殺到している。地震翌日の14日午前中だけで相馬市や新地町から普段より50件以上多い依頼があり、その後も電話が鳴りやまない状況が続いているという。

 特に新地町の被害が大きいといい、被災者からは「空き巣に入られないようにできるだけ早く修理してほしい」と多くの依頼が寄せられる。同社社長の新妻公夫さん(50)は「作業が追い付かず迷惑を掛けてしまっている」と話す。平時であれば宮城県の業者に応援を頼むというが、新型コロナ感染拡大の影響で依頼を控えざるを得ないという。新妻さんは「今は他県からの応援は頼めない。とにかくできる限り対応したい」と作業を続けている。