大きな爪痕、遠い「生活再建」 福島県沖地震から20日で1週間

不安そうに7号棟を見上げる住民ら=福島市
本県沖を震源とする最大震度6強の地震から20日で1週間。巨大な揺れは県内各地に大きな爪痕を残した。いまだ避難が続く住民や、復旧が終わらず再開できない店舗。生活の再建はまだ途上だ。
福島市森合の市営住宅中央団地7号棟は、鉄筋コンクリート製の柱などが大きく損傷した。市によると、大きな余震などで倒壊の危険もあるため、住民は避難生活が続く。
この団地に26年間住んでいるという女性(78)は、14日夜に近くのNCVふくしまアリーナに避難した。日中は団地の自宅に戻るが、夜は避難所で過ごす。「東日本大震災の時より(被害が)ひどいと感じる。大きな地震がまた来るかと思うと怖い」と不安を募らせている。
13日深夜、女性は激しい揺れで目が覚めた。棚が倒れ、食器などが部屋に散乱した。枕元に置いていた石油ストーブも寝ていた女性の肩近くに倒れた。幸いにもけがはなかった。しかし市はその後の調査で7号棟は被害が大きく倒壊の恐れもあるとして、19日に住民にあらためて避難するよう呼び掛けた。
入居する16世帯は避難が長期化する見通しで、20日からは避難所も同市の「働く婦人の家」に変更になる。市からは引っ越しも勧められているが、女性は住み慣れた場所を離れたくはないという。「ここは買い物などに便利。ひとまずは避難所で過ごしたい」と話した。
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