非食用米からプラ製造 東京の企業が浪江進出、工場年内稼働へ

 
非食用米から製造されたバイオマスプラスチック製品を手にする神谷CEO

 非食用米からバイオマスプラスチックを製造する取り組みが4月から、浪江町で始まる。関連事業を手掛けるバイオマスレジンホールディングス(HD、東京都)が12日、発表した。町内の休耕田約2.5ヘクタールに原料となるコメ(資源米)を作付けし、年内には製造工場を稼働させる計画だ。

 同HDは昨年9月、資源米の生産に向け、浪江町に傘下のスマートアグリ・リレーションズを設立。食味にこだわらない代わりに収量を重視し、生産性が高い稲作モデルを目指す。

 4月には地元企業との共同出資で別会社のバイオマスレジン福島を設立する見通しだ。北産業団地に製造工場を建設し、町内で収穫した資源米から年間5千トンのバイオマスプラスチックを生産する。操業時に5人以上の雇用を見込む。

 同HDが手掛けるバイオマスプラ「ライスレジン」は、最大70%の割合までコメと樹脂素材を混ぜることで石油系プラの含有量を減らすことができる。おもちゃやごみ袋、食器などに使われている。

 微生物による分解が可能な生分解性はなく、焼却処分が必要となるが、二酸化炭素(CO2)排出量は石油系プラ製品と比べて抑えられるという。

 現在、町内の営農再開の割合は震災前の1割ほどにとどまる。同HDは休耕田の活用を促す効果を期待しており、来年産は作付面積を拡大するとともに、農業用ロボットを導入して作業の効率化を進める。

 都内で記者会見した神谷雄仁最高経営責任者(CEO)は「浪江の営農再開と地方創生に貢献したい。コメを作り続けることで土壌を再生させ、新しい農業に挑戦していく」と述べた。