福島県30の特別企画発表 東北デスティネーションキャンペーン

 

 4月1日に始まる大型観光企画「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」に向け、東北DC推進協議会とJR東日本は16日、各県で展開される約200の特別企画を発表した。9月末までの期間中にイベントなどを集中させ、JR東が周遊列車や100本以上の観光列車を運行する。東日本大震災から11年目に入った東北地方が一丸となり観光振興を図る。

 「花」「自然・絶景」「歴史・文化」「酒・食」「温泉」「復興」の六つのテーマごとに東北地方の観光資源を結び付け、首都圏などからの誘客を目指す。

 本県は約30の特別企画が予定されている。会津若松市の鶴ケ城では城を背景に明かりがともった風船型の気球を飛ばすイベントを開催。猪苗代町の中ノ沢沼尻温泉では5~11月下旬に源泉エリアで野天風呂が体験できる。いわき市の国宝「白水阿弥陀堂」は例年11月の夜間特別拝観を4月29日~5月5日に前倒しした。

 JR東は目玉企画の一つとして寝台列車「カシオペア」を運行する。主に上野駅を出発し、東北各地を巡るツアー専用列車とする。

 カシオペアは東京・上野と札幌を結ぶ寝台特急列車として1999(平成11)年にデビュー。ホテルのような豪華な客室で人気になったが、北海道新幹線の開業に伴い、2016年に定期運行を終えた。その後、団体列車として活用されているが、JR東によると、目的地との単純な往復ではなく、各地を周遊する形での運行は珍しいという。

 このほか、本県関係では磐越西線の郡山―喜多方駅間で「フルーティアふくしま」、山形新幹線の福島―新庄駅間で「とれいゆ つばさ」などが走る。

 一方、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから、会員制交流サイト(SNS)などを活用し、来訪できない人にも東北地方の魅力を発信する。

 仙台市で記者発表した東北DC推進協の小縣方樹(まさき)会長は「新型コロナとのバランスを取りながら進める。東北地方が元気になった姿を見てほしい」、JR東の深沢祐二社長は「東北の春、夏、秋が楽しめる企画を用意した。多くの人に利用してほしい」と述べた。

 あぶくま洞暗闇体験や土湯温泉で食べ歩き

 大型観光企画「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」は4月1日~9月30日の期間中を中心に本県を含む東北各地でさまざまなイベントなどが開かれる。

 田村市のあぶくま洞は6月の毎週土曜日に鍾乳洞の照明を消し、懐中電灯を使って探検する暗闇体験を実施する。福島市の土湯温泉では「ぶらっと温泉バル」と題し、8月に夏の夜を楽しむ食べ歩きイベントを計画。棚倉町の国指定史跡の棚倉城では観光客に「御城印」がプレゼントされる。

 このほか、東北DCに合わせ、JR東日本が東北地方の特産品の消費拡大を図る。首都圏の上野、東京、大宮の3駅で産直市を開催。新幹線を活用して鮮度の高い産品を輸送する。

 仙台市で16日開かれた記者発表では、内堀雅雄知事がビデオメッセージで本県の温泉や自然、食、全国新酒鑑評会の金賞受賞数で7年連続日本一に輝いた日本酒をPRし、「これらの魅力を総動員して東北DCを盛り上げたい」と述べた。

 東北DC推進協議会の小縣方樹会長、JR東の深沢祐二社長が本県の「キビタン」など東北各県のキャラクターと一緒に東北DCの成功を誓った。