「またか」動揺、福島県民の疲労濃く 震度5弱、交通網に乱れ

 
地震を受け、店舗の外に避難する利用者=20日午後6時10分ごろ、福島市

 県内で最大震度5弱を観測した20日の宮城県沖地震。県内で大きな被害は確認されていないが、2月13日の本県沖地震の記憶がまだ真新しい中で起きた大きな揺れに、各地に緊張が走った。

 相馬市で薬局を経営する男性(68)は「もう災害はいらない。こりごりだ」と疲れた様子で話した。2月の本県沖地震で店舗の商品が散乱するなどの被害を受けた。今回の地震では商品が数点落下する程度で済んだというが「今晩は眠れるかどうか」と不安を口にした。同市で化粧品店を経営する男性(77)は「天災が多すぎるが、防ぎようもない。気を張っていても身が持たない。(災害が)起きたら復旧させるしかないんだから」と気丈に話した。

 友人と2人で郡山市を訪れていた須賀川市の高校生(17)は、JR郡山駅構内の飲食店で地震に遭った。「思ったよりも揺れて怖かった。最近、地震が続いていて不安」。東北線を利用して帰宅する予定だったが、運転見合わせとなったため、駅で足止めとなり「タクシーで帰るか、運転再開を待つか迷っている」と心配そうに話した。

 静岡県藤枝市に帰省するため、米沢駅から山形新幹線に乗った大学生(20)は、福島駅付近で地震に遭い、約4時間車内に閉じ込められた。空調は動いていたという。午後10時すぎに運転が再開されたが「もう静岡まで帰ることができないので、福島のホテルに泊まる。こんなことは初めて」と驚いた様子だった。

 避難所開設に備える

 相馬市は地震発生直後から避難所開設に備え、職員が市内の「スポーツアリーナそうま」の体育館に新型コロナウイルス感染防止対策のテントを並べた。被害が確認されず相馬沖の潮位にも大きな変化が見られなかったことから市は避難所の開設を見合わせた。相馬署などによると、沿岸部で渋滞などの大きな混乱は見られなかったという。