郡山一中が日本一「荘厳な歌声」結実 声楽アンサンブル全国大会

 
演奏に感動して涙を流す宗形俊二校長に笑顔を見せる郡山一中=21日、ふくしん夢の音楽堂

 「合唱王国ふくしま」が本領を発揮し、県勢が1、2、4位に輝いた第14回声楽アンサンブルコンテスト全国大会。新型コロナウイルスの影響を受けながらもひたむきに練習を重ねてきた生徒たちの歌声が、オンライン配信を通じて聞き入った人などに深い感動を与えた。

 16人の歌声が、郡山一中の新たな歴史の一節として刻まれた。全国1位。「まるで夢のような結果。厳しい練習と仲間の努力が実を結んだ」。部長の国分あいなさん(2年)は、コロナ禍の苦労も多かったこれまでを振り返りながら語った。

 18日の中学校部門のステージは全国大会特有の重圧を感じ、思い通りの力を発揮できなかった。「もう一度歌うチャンスができた。レベルを上げていこう」。本選出場を決めた後、楽曲の持つ意味に向き合った。

 そして臨んだ本選は、ヨーゼフ・ラインベルガーの4曲を演奏。宗教曲の意図をとらえ、「喜びを神にささげる崇高な気持ち」になり、荘厳な響きを会場にもたらした。「15分の中で伸び伸びと歌う姿に感動した」。小針智意子顧問は教え子たちの成長をかみしめた。

 「先生や仲間たちに感謝。新入生にも、胸を張って伝えようと思う」。国分さんは、充実した表情で語った。

 2位・郡山高、磨き上げた「故郷への道」

 「この16人で歌えたことが幸せ」。温かで柔らかい歌声で会場を包み、2位に輝いた郡山高。部長の三瓶将史さん(2年)は満足そうに語った。

 この日歌った「The Road Home」という曲は、三瓶さんと学生指揮の奥田敦也さん(2年)が歌詞や音のつながりから「故郷への道」という日本語訳を考案。部員たちでイメージを膨らませ、黄金色の麦畑の風景を歌声で表現した。

 感染症の影響による活動の制限など、さまざまな困難を経験したからこそ、三瓶さんの心には、音楽を仲間と作り上げる楽しさが強く刻まれている。「歌えることがいかに幸せか、後輩たちに伝えていきたい」

 4位・日大東北高、祈りの気持ち込め雄大に

 4位の日大東北高は、ヨーゼフ・ラインベルガーの雄大な宗教曲5曲を披露した。部長の石橋瑠々子さん(2年)は「これまでで一番のいい演奏ができた」と喜んだ。

 選曲は自分たちで決め、部員それぞれが深い祈りの気持ちを込めて演奏した。石橋さんは今の社会状況を踏まえ「コロナ禍が早く収束するように」と、今につながる祈りを込めて歌ったという。

 この1年は練習できない期間も長かったため、最近は「合唱ができる喜びと幸せを感じる日々だった」と振り返り、「何より本番で力を出し切れたことがうれしい。いい思い出になった」と笑顔を見せた。