移住・定住、起業の支援明記 閣議決定、福島再生基本方針改定

 

 政府は26日の閣議で、本県復興の大枠を定めた福島復興再生基本方針の改定を決めた。東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た地域への帰還に加え、移住・定住の促進に向けた取り組みを本格化させる。移住や起業を希望する個人と市町村などを交付金で支援すると具体策を明記した。

 避難指示が出た地域で営農再開を加速させる方針も柱にした。県の主導で農地中間管理機構(農地バンク)による農地集積ができるようにしたり、生産から加工、販売までを担う6次産業化施設を整備する際に特例を設けたりする。

 国が浜通りに国際教育研究拠点を新設し、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の具体化につなげる研究開発と人材育成を進める中核に位置付ける。同構想と風評払拭(ふっしょく)を後押しするための税優遇も盛り込んだ。

 原発事故から10年を経ても15カ国・地域で本県など日本産食品の輸入規制が続く状況を踏まえ、海外での風評対策を強化し、輸入規制の緩和、撤廃を目指す。

 食品の規制などを巡っては、科学的・合理的な見地から検証し、消費者に分かりやすく情報発信するとした。出荷停止が続く野生キノコや山菜などを想定し、国が検証作業に入る。

 震災と原発事故からの復興途上で、2019年の東日本台風などによる被害や新型コロナウイルス感染拡大の影響が出ている本県の現状を念頭に「復興事業に支障が生じることのないよう、福島の復興・再生を着実に推進する」と記した。

 基本方針の改定は17年以来4年ぶり2度目。21年度から始まる第2期復興・創生期間に合わせ、改正福島復興再生特別措置法に基づく内容を反映させた。県はこれに沿って、21年度に福島復興再生計画を立てる。