聖火リレー「密状態避けられた」 組織委総括、県民の協力感謝
県内で25~27日に行われた聖火リレーを終え、東京五輪・パラリンピック組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは27日夜、オンラインで記者会見し「恐れていた聖火リレーを取りやめなければならないような密状態を避けることができた。現場で互いに配慮しながら観覧した福島の皆さんと県の協力に感謝したい」と総括した。
全国を巡る聖火リレーでは、五輪の機運を高める目的を果たすと同時に、新型コロナウイルス対策として沿道の観覧客が過度に密集する事態をどのように避けられるかが課題となる。県内でも大勢の人が集まる光景が少なからず見られた。
このため、リレー開始後最初の週末となった27日は中心市街地を通過する郡山市が焦点だった。組織委は市内のスタート地点のJR郡山駅前を警戒。当日朝に県警と相談した上で、駅前約200メートルの区間で車道を急きょ開放し、観覧客を受け入れる場所を確保した。
高谷氏は「駅周辺は観覧目的だけではなく、通りすがりに立ち寄る人もいて、人が集まりやすい。人が少ない場所に移動するよう呼び掛けを強化したことで、安全に開催することができた」と語り、今後の運営にも生かす考えを示した。
また、沿道から声援を送る観覧客も少なくなかった。ランナーの励みになった一方、コロナ対策の面では対応の難しさが浮かんだ。高谷氏は「安全最優先であり、大声を出しての観覧は控えてほしい」と改めて求めた。
25、26の両日は途中で聖火が消えたり、トーチに点火されないまま走行したケースがあった。燃料のガスを供給する部品の取り付け方が不十分だったことが原因と分かり、27日は聖火を絶やすことはなかった。高谷氏は「スタッフに確実に対応するよう徹底した。25、26の両日はリレー全体の行程の遅れを懸念する中で、車列の時間を優先して動いているようなところがあった」と反省した。
組織委は、行程が約30分遅れる場合には会員制交流サイト(SNS)で発表する方針だが、26日に猪苗代町と三島町の間で走行順番を変更した際は15分ほどの遅れだったため、報道陣に速やかな説明がなく、情報発信にも課題を残した。
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