福島県の小中生の読書量最高値 外出自粛や密回避で図書館利用増か

 

 県教委が本年度実施した県内の児童生徒の読書調査によると、1カ月の平均読書冊数は小学生が12.0冊(前年度比0.8冊増)、中学生が2.8冊(同0.2冊増)で、それぞれ調査が始まった2004(平成16)年度以降の最高値に並んだ。高校生は1.6冊(同0.1冊減)だった。県教委は新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や「3密」回避の影響で、図書館での調べ物学習など「本に触れる機会が増えたと考えられる」(義務教育課)とみている。

 学年別では小学1年生の17.2冊(前年度比1.6冊増)が最多で、学年が上がるにつれて減少傾向にあることから読書習慣の定着が課題となっている。

 1カ月に1冊も本を読まないと回答した児童生徒の割合は小学生が1.3%(前年度比0.2ポイント減)、中学生が16.0%(同1.7ポイント減)、高校生が40.9%(同1.0ポイント減)で、いずれもわずかに改善した。本を読まない理由で最も多かったのは、小学生が「テレビ・ゲームの方が楽しい」、中学生が「勉強・塾・宿題などで忙しい」、高校生が「雑誌や漫画の方が好き」だった。

 「スマートフォン・携帯などの方が楽しい」は小中学生で読まない理由の2位、高校生で3位を占めており、インターネット利用の低年齢化に伴い年々増加傾向にある。高校生で前年度調査で最も多かった「部活動などで時間がない」は15.5%(同3.6ポイント減)と減少し、新型コロナの感染拡大による部活動の制限が影響したとみられる。

 本年度は公立図書館と連携する学校の割合が全ての校種で増加した。新型コロナの感染拡大で図書館を利用した学習ニーズが高まる中、公立図書館が調べ学習に必要な文献を案内したり、書評を競う「ビブリオバトル」を開催したりするなど、本との接点増加に取り組んできた。

 県教委は新型コロナによる環境の変化を「読書の楽しさや本の素晴らしさを子どもに伝えるチャンス」として、学校図書館の積極的な活用などを進めていく方針だ。

 調査は毎年11~12月に行われ、本年度は県内の小学1年生~高校2年生の約9万5000人を対象に実施した。