若隆景の父「気持ちの強さ出た」 福島でPV、後援会ら勝利に沸く

 
若隆景の勝利を喜ぶ(左から)文子さん、政志さんと観客ら=28日午後4時35分ごろ、JR福島駅西口

 大相撲春場所千秋楽の28日、三賞選考委員会が開かれ、西前頭2枚目で2大関を破って10勝に乗せ、おっつけなどの技が評価された(福島市出身)が技能賞に輝いた。

 福島市のJR福島駅西口の大型マルチビジョンでは28日、若隆景を応援するパブリックビューイング(PV)が開催された。立ち合い、若隆景が相手の攻めをかわし、押し出しで勝利すると拍手が沸き起こった。

 「体が小さいので横から攻めるのは大事だと思っていた。いい相撲だった」。父親の大波政志さん(53)はこの日の取組をそう評し、技術の高さを評価する技能賞受賞を喜んだ。「三賞の中でも一番欲しかった賞。本人も感無量でしょう」

 新型コロナウイルスに感染し先場所は全休。稽古ができない時期が続き、政志さんが場所前に会った時は体つきがあまり良くないように見えたという。「気持ちの強さが出た。東日本大震災10年に当たる場所だという思いは、本人の中でも強かったと思う」と、逆境の中での好成績をたたえた。母文子さんも「新型コロナウイルスに感染し、高熱や味覚障害が出ていると聞き心配していた。結果が出せて本当に良かった」と思いを語った。

 パブリックビューイングは若隆景ら3兄弟を応援する「大波3兄弟福島後援会」と福島市が主催した。作田謙太郎同後援会幹事長(50)は「次は優勝争いをみんなで見たい」と期待。若隆景と同じ学法福島高出身で、取組を見守った同市の阿部守さん(64)は「最初の頃よりだいぶ強くなり風格が出てきた。このまま順調にいけば、横綱は間違いない」と笑顔を見せた。