酪王と東北乳業が対等合併へ 新会社「酪王協同乳業」10月設立

 

 酪王乳業(郡山市)と東北協同乳業(本宮市)は30日、10月1日に対等合併し、本宮市に新会社「酪王協同乳業」を設立すると発表した。生乳処理の県内シェアは約6割に達する見込み。2023年10月をめどに既存の東北協同乳業の工場の生産能力を増強、工場機能を集約し、老朽化している酪王乳業の工場を廃止する。

 酪王乳業は県酪農業協同組合、東北協同乳業はJA全農の子会社。合併後は効率的な生産体制の整備やブランド商品の販売拡大、両社の強みを生かした高付加価値の商品開発などを図り、競争力強化を目指す。

 「酪王牛乳」「農協牛乳」やアイスクリーム、ヨーグルトなどの両社の商品は、名称を変えずに販売を続ける。

 新会社の資本金は9000万円。議決権は全農が55%、県酪農協が45%を握る。従業員の雇用はそのまま継続し、約240人となる。

 両社は2009(平成21)年に業務提携を締結。その後、合併の協議をしていたが、東日本大震災の発生で中断していた。

 原発事故の影響で売上高はいずれも震災前の約60億円から大幅に減少。近年は回復傾向にあるものの、19年度は酪王乳業が51億円、東北協同乳業が43億円にとどまった。

 人口減少で市場規模が縮小しているほか、昨年は新型コロナウイルス感染拡大に伴う学校の臨時休校で給食用牛乳の需要が落ち込むなど打撃を受けていた。