東北DCに観光地期待!4月1日スタート コロナ防止対策徹底

 
観光関係者はコロナ対策を徹底しながら東北DCに観光回復への期待をかける=会津若松市

 4月1日に始まる大型観光企画「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」に向け、県内各地で準備が進む。新型コロナウイルスの影響で大きく落ち込んだ観光業回復の起爆剤として期待される一方、感染防止対策との両立が求められるだけに、関係者は期待と不安を抱きながらのスタートとなりそうだ。

 本県を含めた6県で、9月末まで展開される東北DC。各県では特別企画を準備している。「東北DCは観光需要回復の足掛かりになる」。会津若松市の会津若松観光ビューロー観光物産事業部次長の石井裕之さん(56)は、コロナ禍からの再興へ期待を込める。

 同ビューローは期間中、明かりをともした気球を鶴ケ城周辺で飛ばす「スカイランタン」を企画している。ただ、感染拡大防止と観光回復のはざまにいる葛藤があるのも正直なところだ。石井さんは「観光地としては、安全に配慮して、一つ一つ取り組みを積み上げていくことが大事」と話す。

 コロナ収束が実現すれば各地の観光地が誘客を競い合う状況になるだろうと石井さんは分析。会津の存在感を押し出し、地道に魅力を発信し続けたい考えだ。

 棚倉町では期間中、国指定史跡の棚倉城跡などで御城印をプレゼントする。「御城印がブームの今、棚倉町に興味を持ってもらえれば」。町観光協会の藁谷めぐみさん(25)は町の知名度アップを狙うが、感染状況次第で実施方法の変更も視野に入れる。同協会事務局長の松本淳子さん(48)は「コロナ感染者数が増えた場合、やり方を変更せざるを得ない」と不安も口にする。

 「霧幻峡(むげんきょう)の渡し」で知られる金山町と三島町にまたがる只見川では期間中、和舟の手こぎ体験が行われる。事務局となる金山町観光物産協会の担当者は「安心、安全に楽しんでもらえる環境を整えたい」と感染防止対策を徹底する考えで、10人乗りの和舟を間隔を空けて5人乗りにするほか、検温などに取り組む。

 開幕セレモニーと周遊列車運転「中止」

 キャンペーン実施に当たり、懸念されるのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。宮城県や山形県が独自の緊急事態宣言を発令したことを受け、4月3日にJR仙台駅や福島駅などで予定されていたオープニングセレモニーは中止。周遊列車の運転も中止になった。

 東北DC推進協議会は今後について「開催に向けた準備を進めていく」と説明。事業者側に徹底した感染拡大防止対策を求めるほか、旅行者に対しても手洗いの徹底やマスクの着用などを呼び掛けていくという。同協議会は「コロナ収束後の観光需要喚起、地域活性化の起爆剤にしたい」としている。