「電球サービス」浪江でも導入 点灯記録通知、高齢者を見守る

 

 通信機器を内蔵した電球が1人暮らしの高齢者を見守ります―。電球の点灯記録が家族や福祉関係者のスマートフォンなどに届く通信技術を活用し、高齢者を見守る取り組みが県内で広がっている。新型コロナウイルス感染を気にして会いに行けない離れた家族も安否確認できるサービスとして注目を集める。

 伊達市が昨年9月に県内で初めて貸し出し事業を始め、浪江町社会福祉協議会が4月から本格導入する。この電球を利用している伊達市の高齢者は「取り付けも簡単で使いやすい。新型コロナで家族と簡単に会えない状況だが、見守ってもらえている安心感がある」と好評だ。

 開発や販売を担当しているのはNTTコミュニケーションズと、NTTレゾナントの2社。「みまもり電球」などと呼ばれる電球は、日常的に点灯するトイレなどに設置して使われる。

 インターネットのクラウドで点灯記録を蓄積して解析される。24時間以上にわたり消灯していたり、点灯が24時間続いたりした場合などに、登録した家族や福祉関係者らのスマートフォンなどに「異変があった」として通知が届く。

 電球を活用し、職員による見守り活動を本格的に始める浪江町社協は、原発事故による全町避難で希薄となった地域のつながりを補う道具として期待を寄せる。

 「避難から町内に帰ってきた高齢者の社会的孤立が課題。新型コロナで住民の助け合い活動も縮小しているので帰還した高齢者やその家族の安心につながる」。こう話す町社協の常務理事鈴木幸治さん(68)は、町内の高齢者を支える必要性を痛感しており、取り組みが住民の安全と安心につながることを願う。

 既に約2カ月半の実証実験を実施済みで、主に町内に住む60歳以上の1人暮らし世帯を対象とし、1日から24世帯が参加を予定している。町社協は通知が届くと職員が安否を確認するほか、点灯情報を家族と共有する。

 サービスは、電球1個当たり月額638円で利用できる。浪江町社協は利用料を全額負担する。伊達市の貸し出し事業は無料期間が終わり、4月から有料サービスに切り替わる。