「黙活」静かな広がり 新型コロナ、会話を控えて飛沫感染対策

 
黙浴を呼び掛ける菊田さん=福島市飯野町・UFOふれあい館

 黙食、黙浴、黙トレ...。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、会話を控えながら食事や入浴、運動などを楽しもうという取り組みが県内でも広がっている。感染拡大を防ぐ新型コロナ下の新たな生活様式の一つとして、関係者は協力を呼び掛ける。

 「黙浴にご協力ください」。UFO関連資料など独特の展示品で知られる福島市飯野町のUFOふれあい館。2階にある展望風呂は、地域住民や来館者が疲れを癒やす隠れた人気スポットだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、同館は、飛沫(ひまつ)感染のリスクを下げようと、1月下旬から会話を控えたお風呂の利用を呼び掛ける黙浴の取り組みを始め、風呂にポスターを掲示した。

 施設を管理する飯野町振興公社の菊田清司さん(56)は「限られたスペースでの感染対策として『黙浴』は、有効な手段の一つ。新型コロナが収束して、利用者同士が会話を楽しみながら、お風呂を利用できる日が早く来てほしい」と話す。

 「おいしかったら目で分かる。コロナ禍でも安心して食べに来てほしい」。白河市の飲食店新駒本店の遠藤泰則社長(64)はそう呼び掛ける。店内には同市の公認キャラクター「しらかわん」が黙食を呼び掛けるポスターを掲示している。

 かわいらしいイラストとともに「ノーマスク時のおしゃべりはお控えください」のメッセージが入ったポスターを発案したのは、しらかわ市民活動支援センターの班目康平さん(32)。「飲食店が『黙食してください』とは呼び掛けにくいと思う。キャラクターを使用することで優しく呼び掛けることができるのではないか」と狙いを話す。

 黙食の取り組みは学校現場にも広がる。郡山市の熱海中では、市教委のマニュアルに準じて昨年4月から給食を黙って食べる黙食に取り組む。同校の担当者によると「30分ほどの短い時間ということもあり、生徒たちは戸惑いなく給食の時間を過ごしている。『黙食』が普段の生活として定着しつつある」という。市教委は、本年度も引き続き給食中の会話を控えるよう呼び掛けるとしている。