人手不足解消、企業つなぐ 福島県など余剰人員の「出向」推進

 

 福島労働局は7日、新型コロナウイルスの影響で事業を縮小し一時的に人手過剰となった企業と、新型コロナで需要が伸び人手不足となった企業の間で従業員の出向を推進するため、県や経済団体、金融機関などでつくる協議会を設立すると発表した。13日に福島市で初会合を開く。

 コロナ下で雇用を維持する仕組みとして、元々働いていた企業との雇用関係を維持し、出向先とも契約する「在籍型出向」の注目が高まっている。雇用継続が難しくなった企業から、人手不足の企業に一時的に移ることで、自社で経験できない業務に携わるなどして従業員の能力向上も期待される。

 全国的には、新型コロナの影響でフライト本数が激減した航空会社の客室乗務員らが異業種の企業や自治体に在籍型出向するケースなどが注目を集めている。

 出向や移籍の人材マッチングに取り組む産業雇用安定センター福島事務所によると、これまでに製造業やサービス業などの県内企業から在籍型出向の相談があった。新型コロナの影響で業績が悪化したサービス業の県内企業が他県の製造業とマッチングし、従業員が数カ月間出向した事例もあるという。同センターの古川公義所長は「相談の電話は増えているが、在籍型出向に関する県内の理解向上はこれから」として、協議会設立を契機としたマッチングの増加に期待を寄せた。

 13日の会合では、新型コロナ流行下の雇用失業情勢や在籍型出向に関する助成金制度の概要などを情報共有し、企業間のマッチング推進に向けた方策を話し合う。