「統合高」伝統を胸に新たな歴史 喜多方、小名浜海星で開校式

 
「新たな伝統をつくっていく」と話す馬目さん(左)と志賀さん=小名浜海星

 県立高校改革の一環で誕生した「喜多方高」と「小名浜海星高」は9日、各高校で開校式を行った。生徒たちはそれぞれの学校の伝統を胸に、新たな歴史を築くことを誓った。

 道路を挟んでほぼ向かい合う小名浜高といわき海星高が統合して誕生した小名浜海星高。生徒会長の一人、志賀美康さん(17)=3年・元いわき海星高=は「校歌には両校への思いが込められていた。手探りだが、いろいろなことに挑戦したい」と目を輝かせた。

 いわき海星高は東日本大震災で津波の被害を受け、校舎の1階部分、体育館、実習室などが浸水した。授業ができる環境ではなく、近くの高台にある小名浜高の校舎を間借りするなどした歴史がある。

 統合高の校歌も、震災後の絆で生まれた。震災後の2011(平成23)年8月にボランティアでいわき海星高校舎の掃除などを手伝った所沢西高(埼玉県)の吹奏楽部顧問だった室伏正隆教諭(65)が作曲を担当。統合高の開校式で披露された。室伏さんは「いろいろな思いを込めて明るく、堂々とした曲を作った」と話した。

 志賀さんは「良い曲だった。交流が長く続いていてとてもありがたい」と笑顔。もう一人の生徒会長馬目日向さん(17)=3年・元小名浜高=は「お互いに協力して頑張っていきたい」と期待を口にした。

 旧喜多方高と旧喜多方東高が統合して誕生した新しい喜多方高の校歌は、シンガー・ソングライター小田和正さんが作曲した。両校の生徒らが作詞に参加、「飯豊」「ひめさゆり」など喜多方の風土がちりばめられた歌詞とともに、この日の開校式でお披露目された。「自分たちのために、そしてあとに続く後輩たちのために、誇れる喜多方高校をつくっていってください」との小田さんのビデオメッセージも届けられた。

 開校式後、新しい制服を着た新入生が入学式に臨んだ。代表の赤枝龍星さん(15)は「先輩が築いてきた伝統を受け継ぎ、新しい伝統をつくっていくことを誓います」とあいさつした。

 県立高44校で入学式

 県内の県立高校の入学式は9日、全日制38校と定時制6校で行われた。県立高校改革の一環で来年度統合される長沼、坂下、遠野、相馬東、新地、福島中央の各校は現校名では最後の入学式を行った。