地域の安全を守る 危険業務従事者叙勲、福島県内59人が受章

 

 政府は10日付で、警察官や自衛官など危険性が高い業務に尽力した元公務員を対象とする「第36回危険業務従事者叙勲」の受章者3653人を発表した。発令は29日。内訳は瑞宝双光章が1990人(うち女性7人)、瑞宝単光章が1663人(同9人)。県内在住者は瑞宝双光章が38人、瑞宝単光章が21人の計59人が受章。年齢は発令の29日現在。

 ◇瑞宝双光章

 菊地 俊(きくちたかし)さん 72

 元郡山署長

 凶悪事件が頻発した時代に捜査の最前線で駆け回った。「休みはなかったが、警察官としての責任感でやり切った」と回顧する。

 只見町出身。南会津高卒。1967(昭和42)年採用。捜査1課長などを務めた2002年には、県内で未遂13件を含めて25件の殺人事件が発生した。福島市豊田町で同年1月の白昼に起きた拳銃使用の殺人事件は捜査本部が設置され、約10カ月に及ぶ捜査で4人の犯行グループを摘発した。

 当時は街頭の防犯カメラやドライブレコーダーが普及していなかった。

 「住民への聞き取りなどで苦労して情報を取ってくれた同僚に感謝したい」と語る。

 ◇瑞宝双光章

 草刈 薫(くさかりかおる)さん 64

 元相馬地方消防本部消防長

 「受章は光栄なこと。家族や同僚らに支えられ、積み重ねた努力が認められた」と語る。

 南相馬市小高区出身。東京理科大理工学部卒。1982(昭和57)年採用。南相馬消防署長、本部総務課長などを歴任した。

 約35年の消防人生は主に救急部門を歩んだ。消防長としては本部新庁舎建設に尽力したほか、安定した救急業務を展開するため新車の導入など車両整備にも力を入れた。

 東日本大震災の経験を踏まえ「常に災害への心構えを持つことが大切だ」と語る。

 「地域の安心と安全のため努力してほしい」と後輩にエールを送る。