「子宮体がん」進行の要因解明 福島医大チーム、研究成果発表

 

 福島医大医学部基礎病理学講座の杉本幸太郎講師(37)、小島学博士研究員(37)らの研究チームが、細胞間の接着を担う分子の1種「クローディン―6」が子宮体がんの進行を促すメカニズムを解明し、スイス科学誌キャンサーズと米科学誌モレキュラーキャンサーリサーチに発表した。

 研究チームは、子宮体がんの新たな治療薬の開発などにつながる研究成果だとしている。

 研究チームはクローディン―6の量を量ることができる手法を開発し、福島医大やいわき市医療センターの子宮体がん患者の手術検体を調べた。結果、クローディン―6が少ない患者は5年後の生存率が約90%と高かったのに対し、多い患者は5年後生存率が約30%まで低下。この物質が子宮体がんの予後の予測に使えることを解明し、昨年9月にキャンサーズに発表した。

 さらに研究を進め、クローディン―6が、女性ホルモンの1種「エストロゲン」と結合する受容体を活性化させて細胞の増殖を促し、がんを進行させていることを解明し、3月にモレキュラーキャンサーリサーチに発表した。クローディン―6を標的とした治療薬の開発につながる可能性があるという。

 杉本講師は「乳がんなどほかのがんについて同様のメカニズムがないか解明していきたい」と語った。研究チームには福島医大医学部基礎病理学講座の千葉英樹教授も加わった。