東日大野球部クラスター、発熱訴え後も遠征継続 大学が記者会見

 

 新型コロナウイルス感染のクラスター(感染者集団)が確認されているいわき市の東日本国際大硬式野球部が、複数の部員が発熱を訴えているのにもかかわらず宮城県での遠征を継続していたことが分かった。同大が10日に記者会見し明らかにした。遠征に参加した30人のうち、11人はその後のPCR検査で陽性が判明。同大は遠征への参加が感染拡大につながった一因とし、「対応に問題があった」として謝罪した。

 同大は近く理事会を開き、吉村作治総長やコーチ、監督らの処分を決める方針。10日に開幕した南東北大学野球春季リーグ戦への参加は、週明けに野球部全員のPCR検査を再度行い判断する。

 同大によると、野球部は3月29~31日に宮城県に遠征し、他県の大学と練習試合を行った。現地に到着した29日夜、部員3人が発熱を訴えたが遠征を中止せず、応急措置として市販の解熱剤を飲ませて休ませ、30日はホテルで待機させた。

 31日に本県に戻る際には3人の体調が回復したとして、他の部員らと同じバスで帰ってきたという。その後、複数の遠征参加者の感染が確認された。遠征で対戦した他のチームで今月10日までに感染者は確認されていないという。

 また同大は、3月中旬~下旬にかけて体調不良を訴えた部員が3人いて、診療所の診断に基づき、一部はそのまま部活動を継続させていたと明らかにした。

 13日に男子部員1人、22日に男子部員2人が体調不良を訴え、市内の診療所を受診。風邪や副鼻腔(びくう)炎と診断されたため、PCR検査を行わなかった。1人は自宅で療養したが、2人はその後体調が回復したとして練習に参加していた。3人は後日、PCR検査で陰性が確認されたという。

 3人の中には新型コロナの症状として知られる味覚障害の症状もあった。同大は、当初検査を受けなかったことを「校医の判断を信頼したが、学生の中でPCR検査を受けさせてくれないという気持ちがあったのは否定できない。大学として責任を感じている」とした。

 感染者が複数確認されている学生マンションの食堂では、ついたてを使用するなど感染対策を行っていたと説明。一方、部員が密集して食事をすることに不安を感じる中で、コーチが早く食事をするよう指示していたとし、福迫昌之学長代行・硬式野球部長は会見で「学生に不安を与えてしまったことは事実。学生の意見を吸い上げる形で改善していきたい」と陳謝した。

 野球部員以外は陰性

 市は10日、学生マンションを利用する野球部員以外の教員や学生57人のPCR検査を行った結果、全員陰性だったと発表した。