大熊住民団体「おおがわら会」5月設立 震災後初、定期交流へ

 

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が2019(平成31)年4月に解除された大熊町大川原地区で、帰還町民らでつくるコミュニティー団体「おおがわら会」が5月23日、設立される。原発事故に伴う全町避難を経て、町民は全国の各避難先でコミュニティー団体をつくり交流を図ってきたが、町内を拠点とする団体が設立されるのは震災後初めて。

 町によると、町民は原発事故後、県内外の避難先で計16のコミュニティー団体を組織し、交流会の開催などでつながりを維持してきた。一方、避難指示が解除された町内では、自治会組織がないため、町や住民有志の主導で交流会を実施してきた経過がある。

 「おおがわら会」は、帰還町民の多くが集まる大川原地区の公営住宅の住民らが震災前から所属する各行政区の壁を越え、定期的に交流できる機会を増やせるよう活動していく。

 町によると4月1日現在、避難指示が解除された町内の居住者数は316人。町に住民登録のない東電の廃炉作業員も含めると、推計で907人が生活する。

 「おおがわら会」は交流会のほか、忘・新年会、町内施設の視察などの事業を計画。入会の条件は大川原地区の住民に限らず、東電の廃炉作業員も含め町に関わりのある人も対象とする方針。設立時は約50人が入会する見込み。

 大川原地区で16日、団体設立に向けた会合が開かれた。発起人の町民や町職員ら11人が集まり、年間計画案や会の名称などを話し合った。発起人の一人で、約2年前に同地区に移住した市村英雄さん(43)は「町民の交流や情報共有の促進につながってほしい」と話した。