16世紀の水墨画家・雪村周継の魅力探る 晩年過ごした三春でシンポ

 
雪村の魅力を語った(左から)河合氏、林氏、河野氏

 日本アート評価保存協会(東京都)は17日、三春町の三春交流館まほらで、画家の雪村周継をテーマにした「雪村シンポジウム」を開いた。来場者が雪村作品の魅力について考えた。同町、福島民友新聞社などの後援。

 雪村は16世紀に水墨画の新境地を開き、江戸文化を代表する尾形光琳らに影響を与えた。晩年は三春で過ごしたとされる。国内美術史に刻まれる水墨画家に改めて光を当てようと、討論会を企画した。

 千葉市美術館長の河合正朝氏が「室町画檀における雪村の位置と意義」、文学博士の林進氏が「雪村画の魅力」、同協会評価委員の河野元昭氏が「雪村周継→光琳へ―霊感源の謎を解く」のテーマで基調講演した。

 続いて、「今、雪村を問う」のテーマで、基調講演者の3人が討論した。河合氏は「(雪村には)画家と宗教者の側面があった」と解説。林氏は「雪村は水墨画の魔術師。こだわりを持たず、さまざまなものを描くことができた。一方で、絵の主題の研究は現代でもそれほど進んでいない」と指摘した。

 河野氏は「自らを雪村の絵に投影し、それぞれに解釈してみてほしい」と呼び掛けた。