飯舘で処理施設運転開始 長泥地区、農地造成に除染土再利用へ

 
公開された再生資材化処理施設を見学する住民ら

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域に指定された飯舘村長泥地区で行われている除染土壌の再利用事業で、除染土壌を搬入して土と草木などに振り分ける「再生資材化処理施設」が地区内に完成し、運転を開始した。18日、現地で住民向けの現地見学会が開かれ、住民が事業の進捗(しんちょく)状況を確かめた。

 処理施設はテント式の建物で土壌を運搬するためのベルトコンベヤーなどを整備した。あらかじめ仮置き場で除染土壌の放射性セシウム濃度を測定し、5000ベクレル以下のものを施設に搬入。大きな異物(草木や金属類など)を取り除き、最後に再び土壌の放射性セシウム濃度を測定、農地造成に利用する。1日に大型土のう袋約1000袋を目標に処理する。

 事業では、再利用する土を村内の除染で出たものに限定。特定復興再生拠点区域(復興拠点)に位置付けられた186ヘクタールのうち34ヘクタールで再利用する。再利用現場では水田の実証も計画。盛り土後に汚染されていない山砂で約50センチ覆土し、水田約27アールを造成、実際に作付けもする予定だ。

 見学会には、住民ら約40人が参加。処理施設内部が公開され、環境省の担当者が施設や盛り土工事の概要を説明した。

 福島地方環境事務所の百瀬嘉則土壌再生利用技術企画官は「処理施設などをほかの行政区を含め多くの人に見てもらう機会を増やして、情報を発信していきたい」と話した。