「何とか踏ん張っている」緊急事態宣言、観光痛手 福島県内も影響

 
緊急事態宣言の発令に合わせ、東京方面の無料送迎バスを休止したスパリゾートハワイアンズ。入り口での検温や消毒を行い感染対策を続けている=25日午前、いわき市

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京、京都、大阪、兵庫の4都府県で25日、3度目の緊急事態宣言が発令された。首都圏からの集客を見込んでいた県内の観光施設への痛手は必至の状況となった。関係者は「何とか踏ん張っている状態」との声を漏らし、営業規模を縮小するなどしてしのぐ考えだ。

 宣言発令日に合わせ、いわき市のスパリゾートハワイアンズは25日から、都内と施設を結ぶ無料送迎バスを運休した。5月11日まで運行を止める予定だ。徐々に東京周辺からの客も戻りつつあっただけに、発令は打撃となりそう。

 今後は宿泊キャンセルなども予想されるという。担当者は感染拡大の状況を踏まえ「発令は仕方がないことで一喜一憂している状況ではない。楽しみに来てもらえるお客さまのために改めて対策を徹底したい」と話し、感染防止策に注力する方針だ。

 長引く新型コロナの影響を受け、猪苗代町にあるホテルリステル猪苗代は現在、週末のみの営業に切り替えている。宿泊者は地元よりも首都圏からの利用客が多いため、広報担当者は「私たちのような大きい施設は、ある程度の集客が見込めないと身動きも取りづらい」と嘆く。

 29日からの大型連休中は通常営業に戻すが、その後は再び週末のみの営業とする予定だ。今のところ予約のキャンセルは発生していないというが、広報担当者は「今後は、これまでと同じく常連客を中心に宣伝を強化していく」と話し、コロナ後を見据えて地道な営業を続けていく見通しだ。

大型連休、帰省も「ためらう」

 緊急事態宣言の発令を受け、大型連休中などに予定していた帰省を自粛する人も出てきた。埼玉県坂戸市に住む大学4年生=本宮市出身=は「感染しないよう対策しているが万一、家族にうつしてしまったらと考えると、帰省をためらう」と話す。

 埼玉県では緊急事態宣言は発令されておらず、都市部で「まん延防止等重点措置」が出ている状況。大学生は現在、就職活動が本格化し、採用試験のため都内や本県を往来している。

 本県での採用試験を終えると平時なら実家に帰ることも考えるが、そのまま立ち寄らずに日帰りで埼玉県に戻るという。大学生は「早く感染が落ち着いてほしい」と願う。