伐採危機から再生・金山「野尻の桜」、成木の移植努力実り花開く

 
見事な花を咲かせた「野尻の桜」(星賢孝さん提供)

 2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で只見川の川底にたまった土砂を取り払う浚渫(しゅんせつ)工事に伴い、7年前に金山町大栗山字野尻の畑で植え替えた「野尻の桜」が今春、見事な花を咲かせた。

 野尻の桜は07年ごろ、美しい優雅な姿で人気を集めていた。しかし、浚渫した土砂を利用した農地改良のため桜は伐採を余儀なくされ、地元在住で奥会津郷土写真家の星賢孝さんが14年に、バックホーで桜を掘り出し、約50メートル離れた自らの畑に移植した。

 大きな「成年の桜」の移植はうまくいかない可能性もあったが翌年の春には、数十のつぼみをつけた。「生きていてくれたことに心からうれしかった」と星さん。毎年少しずつ花の数を増やしていき、今年も美しい花をつけた。星さんは「奥会津の奇跡の桜の物語になった」と桜を写真に収めていた。