強豪校の脅威になるチームを ふたば未来高男子サッカー部・砂金監督

 
「尚志、学法石川の脅威になるチームをつくりたい」と意気込む砂金さん

 ふたば未来学園高男子サッカー部の指導者に今春、八千代高(千葉県)を全国大会3位に導くなど高校世代の指導に実績がある砂金(いさご)伸さん(60)が就任した。日本サッカー協会のS級ライセンスを持ち、同校だけでなく県内高校の競技力や指導力向上にもつながると期待される。砂金さんは「強豪である尚志や学法石川などの脅威になるチームをつくりたい」と意気込む。

 同校のある双葉郡は、2019年に「Jヴィレッジ」が全面再開し、今春にはJFAアカデミー福島の男子が10年ぶりに帰還するなど、サッカー育成の環境が整う。同校はスポーツのエリートを育てる県教委の教育プログラム「双葉地区教育構想」の中核校として、中学3年間となった同アカデミーなどとの連携も期待されている。

 県内では高校入学時に有望な選手が県外の強豪校に流れる「県外流出」が課題となっており、サッカー強豪県の千葉県で長年活躍してきた砂金さんは、県内高校生の競技力の底上げに向け「(選手を引き付ける)魅力があるチームをつくっていくしかない」と話す。

 ―ユース世代の指導に携わってきた。育成方針は。
 「選手には『高校サッカーのプロになれ』と伝えている。ユース世代の見本、憧れになってほしい。周りから応援され、人を感動させるサッカーをする。そのために、勉強や気遣いなどの人間性も身に付けてもらう」

 ―県内の高校サッカー界をどう受け止めるか。
 「ライバル関係が重要だ。(各チームが)拮抗(きっこう)した状態が県全体を盛り上げ、レベルを上げる。強豪の尚志や学法石川の脅威になるようなチームをつくりたい」

 ―本県では育成年代でサッカー人材が流出する現状がある。
 「千葉県でも同じような現象を見てきた。当たり前だが、選手たちは魅力あるチームに行きたい。魅力があって、応援したくなるチームをつくっていくしかない」

 ―魅力あるチームとは。
 「勝ちだけを求めるのではなく、明確な方向性を持って戦うチーム。これは戦術ありきで、選手をその型にはめることではない。選手一人一人の個性を上手に組み合わせた戦術をつくるのが監督の仕事だ」

 ―浜通りの高校が活躍することの意義は。
 「2013年にプロ野球の東北楽天イーグルスが優勝し、被災地の希望になった。そういうチームを目指して取り組むようになれば、選手にとっても素晴らしい経験になると思う」

 ―千葉では指導力強化にも取り組んできた。
 「千葉県では約15年間、指導者へのインストラクターを務めてきた。福島でもできることがあれば、指導力強化の手伝いをしていきたい」

 いさご しん 千葉県出身。八千代高(千葉県)を12年間率い、2000(平成12)年インターハイと06年全国高校サッカー選手権大会でチームを3位に導いた。千葉県少年男子監督として国体優勝、09年は日本高校選抜の監督としてデュッセルドルフ国際ユース大会を指揮。JFA公認コーチライセンスS級を取得した。