「日本、治療薬なら挽回できる」 福島医大理事長が開発へ提言

 
福島医大の竹之下誠一理事長・学長

 福島医大の竹之下誠一理事長・学長は記者会見で「新型コロナウイルスの治療薬開発に向け、国内で行われている研究を1カ所に集めて評価する仕組みが必要だ」と提言した。

 ―IgA抗体を取得できたことについて。
 「当初は感染者があまりおらず、血液を集めるのに苦労した。本当に取れるかどうか分からなかったので、IgA抗体が取れた時はうれしかった。震災後のプロジェクトで作られた『免疫モニターチップ』を使い、世界に貢献できることは良かった」

 ―福島医大としての今後の取り組みは。
 「IgA抗体は、まだ世界でも手が付けられていない分野だ。医薬品にするのには時間がかかるが、抗体マスクや抗体スプレーなど衛生用品は早く作れるので、夏までに試作品を作りたい」

 ―浜通りに拠点を設けて抗体医薬品の研究を行う方針を示している。
 「大学の限りあるスペースではできないことがたくさんある。10月ごろまでに浜通りにブランチ(拠点)を設け、ベンチャーなどいろいろな企業と組み、そこでやっていく」

 ―日本が新型コロナの治療薬開発に取り組む意義を聞きたい。
 「日本は新型コロナのワクチン開発で海外と比べて出遅れているが、治療薬の分野なら挽回できる。国内で研究されている有望な治療薬を集めて評価し、国内製薬企業による製品化につなげるための国内共通のプラットホームづくりを政府に要求していきたい」